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雪華抄 / 金色の砂漠(宝塚大劇場 11/13 11:00) [観劇メモ]

まずは日本物ショー。
芝居ではファンを激怒させてばかりの原田諒だけど、
ショーは良かったです。

芝居では「絵面はいいんだよなあ」「場面転換はきれいなんだよなあ」ということが多かったから、
ショーに向いてたんでしょう。
特に、美術が今っぽかったです。
北斎の富士山の絵とか、琳派の紅梅白梅の絵とかをうまく流用してました。

松本悠里が健在で、
雪の中、恋人を待っている孤独な女性の場面を一人で舞ったのですが、
すごく美しかったです。
(でも、銀橋にみんなと一緒に出るときなんかは、ちょっとあぶなっかしい。
それでも、お年を考えると奇跡のようだ)

鷲と鷹が戦う男役だけの場面、ストーリーがよくわからんかった。
清姫と安珍の場面は、ストーリーを知っているからわかったけど、
どういう場面がよくわからなかったと言っている人がけっこういた。
…やっぱり絵面第一なのかな、と思いました。
それはそれでいいけどね。

音楽がちょっと好みではなかった。今風過ぎた。


さて、芝居は待望の上田久美子。

いやはや、これはリピートしたい。
と久々に思う作品。

芝居ではこうしたすごい才能が出て、
小柳菜穂子も職人としていい仕事してるし、
大野たっくんもエンタメ要素を取り入れられるようになったし、
ショーでは(芝居でダメダメだった)野口、原田がそこそこ良くて。
脚本・演出面では、いいほうに一新されつつあるな、と思います。


砂漠のとある国で(シルクロードが栄えてた時代なんでしょう)、
王女様とその奴隷(男子)の、支配と被支配が入れ替わる、愛憎劇。

王女には男子の奴隷を、王子には女子の奴隷を、
っていう設定が、ちょっと無理やりで、
最初はそこが引っ掛かるんだけど、

心理描写がちゃんとしているので、そのうち全然気にならなくなる。
これ大事。
感情が描けていれば、荒唐無稽な部分もむしろ魅力になる。


王女様も奴隷も、人間として全然ダメで、
正しい判断とかできないし、わがままで、強欲で、卑怯。
宝塚らしくなくていいわあ。

でも、みりたんはじめ、みんな美しいの。
宝塚なの。

豪華絢爛で美麗な宝塚という器に盛られた、
荒唐無稽に思える設定と、
リアリティありすぎる人間の悪くて弱い部分。

なんて贅沢なんだ!


支配と被支配をしっかり描いた作品というと、
宝塚だと『春琴抄』や『ダル・レークの恋』がありますね。
あと、宝塚以外では、ストリンドベリの『令嬢ジュリー』を思い出しました。
(純名りさがやったのを観た→http://pt-omoitsuki.blog.so-net.ne.jp/2009-03-21

花乃まりあとみりたんに、最高の宛書なんじゃないでしょうか。
子ども時代も二人がやるんだけど、ほんっとかわいかった。


ほかの出演者にも、ちゃーんと役がある。
まあ、後宮の女たちに台詞がほとんどないとか、
盗賊たちの出番が遅すぎるとか、気になることはあるけど、
他の作品に比べたら、かなりたくさん役があって、ちゃんと描かれていて、
そして破綻がない。
王女様が3人姉妹で、ちゃんとそれぞれキャラが違うっていうのも、お約束をおさえているし。

ちなつ様の王様がむちゃくちゃかっこよかったなあ。
ずっとオペラで追っちゃった。
『愛と死のアラビア』でユウヒが着てた衣装を着せたのは、わざとよね。

フィナーレのデュエットダンスが、とってもかわいくて、
悲劇的な結末しかありえなかった二人が、
天国でやっと幸せになれたね、と思えてウルっとしました。




元羊飼いと羊たちの集い [ヅカ的近況]

ふみかちゃんが退団するとき、
一年後に同窓会やろう! って言ってたんですよ。

その日が、あっというまにやってきました。

花組を団体で(ふみかちゃんも一緒に)観劇して、お茶会みたいな集い。
私にとっては、退団公演以来の大劇場です。


すっかり宝塚をアウェーだと思うようになってしまった自分にとって、
どんなふうに感じるのか、
ふみかちゃんがどんなふうになってるか、
けっこうドキドキしました。


でもねー

全っ然変わってなかったです。

ふみかちゃんも、自分たちも。

そして、ふみかちゃんとファンとの関係性も。


ふみかちゃんがファンを見る表情は、
「自分が飼ってた羊たちが、また呼びかけたら集まってきたぞ、よしよし」
と満足気だし、
羊はうっとりと、心から喜んで集まってました。


すごく濃密な時間を一緒に過ごしたから、
時間があいても、一瞬にしてそこに戻っちゃうんでしょうね。

あ、それって、ふつう、
ジェンヌさん同士が言うことですね。
稽古場で、舞台で、一緒に青春を過ごしたから、
久々に会ってもすぐそのときに戻っちゃう、ってよく言いますよね。

同じだ~。
まさに同窓会だ~。
やっぱジェンヌとファンは相似形を描くものなんだ~。

まっ、こっちは1:多だけどね。てへ。



けっこう地に足ついたことをおっしゃり、
でもやっぱり時々「え、何その発想!?(笑)」な発言もあり。
変わってないわぁぁぁ。


ふみかちゃんも、私たちファンも、
以前のような枠組みではないところで生きていて、
これからどうなるか全くわからない。

でも、どんなふうになっても、
また牧羊犬が「羊飼いが集まれって言ってるよー」
って回ってくれたら、
当然のように集まると思います。



ジェンヌさんとファンっていうのは、
(パトロンとか代表さんとかでないかぎり)
遠くて儚くて、ファンだけが勝手に思い入れている関係性だと思っていたけど、
でも、案外、何かの糸でしっかりと結ばれているんだなあ。



そう思えるのは、ふみかちゃんのお人柄や、
代表さん、スタッフさん、ファンのみなさまのおかげだよなあ。

と、あたたかい気持ちになった一日でした。


遠野物語・奇ッ怪 其ノ参(世田谷パブリックシアター 11/2 19:00) [観劇メモ(ヅカ以外)]

『太陽2068』が面白かったので、同じ脚本家前川知大の作品を観ることに。

柳田国男の遠野物語に着想を得つつも、
舞台は、現代とも未来ともつかない架空の日本。
「標準化推進法」とかいう法律で、世の中が均一化され、
迷信や曖昧な事柄はおおやけにしてはいけない。

現代日本への批判なわけであります。

ヤナギタという作家が、遠野という村の「話」を青年ササキから聞き取って、
自費出版→拘留→検閲官が尋問。

その会話の中に、遠野で聞いた「話」が織り込まれる。

その織り込まれ方がいかにも演劇的で面白い。
警官が突然、遠野の人になったりするの。

舞台にはちょっとだけ高くなった四角いスペースがあって、
取調室でもあり、遠野のどこかの家の中にもなる。

「曖昧な話は、おおやけにしてはいけない」
と言う警官や検閲官が、迷信の中の人になっている。
だから、どんな人もそういう部分も持っているよね、という。


じつはわたくし、仕事で、
記録を残す、歴史を編む、ということを意識することが多いのですが
(まわりくどい言い方ですんません)

オーラルヒストリーを採取するか、
ということが懸案になりがちです。

そんなもの必要ない、
不確かだ、裏が取れない、
という意見も多いです。

じゃあ、紙に残っているものだけが事実なのか?
そんなこたぁねえだろう。

「話」として伝えられていること、
そのこと自体も、重要な情報のはず。

不確かなものを排除しようとする社会の動き。

「話」、「語り」に託したい、個々の人間の心。

…いろんなことを考えさせられました。



ただ、頭で考えちゃう感じで、エモーショナルな感じにはならなかった。

検閲官が自分の心情を吐露する場面があるんだけど、
そこに至るまで、ヤナギタともっと熱い感情のやりとりがあると良かったな。

遠野物語からとったエピソードがけっこう多くて、
面白いんだけど、それに時間を取りすぎたのかもしれん。

主人公ヤナギタ自身が、作中であまり変化が起きないからかな。
ササキ君も心情では変化は起きないし。
一番変化があるのは、検閲官。

今気付いた。検閲官の名前はイノウエ。
『新釈遠野物語』を書いた井上ひさしから来てるのかー!
すげー!



ヤナギタは仲村トオル。
声がよく響くし、背も高いし、やや一本調子なのも大物っぽくて、
スターさんだなあと思いました。

遠野の青年ササキが瀬戸康史。
東北弁といい、霊媒体質っぽさといい、ほんと上手い。

検閲をするのは山内圭哉。
生で見るのは『宝塚BOYS』以来だろうか。
冒頭、語り手的な感じで、関西弁で観客を誘導するのが面白かった。

ササキのおばあちゃん(途中で幽霊になっちゃう)
銀粉蝶が、やや高めの声がいっちゃってる感じで、
かわいかったな~。60代とは思えないぐらい綺麗。



桜華に舞え / Romance(東京宝塚劇場 10/27 18:30) [観劇メモ]

宝塚で西南戦争をがっつり取り上げるのって初めてかしら。

『ラスト・サムライ』と同じく、
遅れてきた最後の侍という設定が、
遅れてトップになった、やや古風な
みっさまの退団公演にはぴったりかもしれもはん。

さやかさんの西郷どんが素晴らしかったねー。
みっさまとの同期愛がビシバシなのも良かった。

そこに、長州藩を恨んでいる会津藩士と士族の娘
っていうのも、なかなかうまい。のかな?


私は大河ドラマの『翔ぶが如く』をけっこう真面目に見ていたので、
登場人物とか時代の流れとかには、まあまあついていけたけど、

サイトウ君にありがちな、バタバタと進んでいく感じで、
感情面でわからないことがけっこうあって、
「え?」「え?」と思った。

なんで二番手の親友は大久保の部下になったの??
どっかでしゃべってた?

一応結婚しているのに、ヒロインとちょっとイイ感じになることに、
主人公はそれなりに疑問とかないの?


そうそう、みっさまの殺陣がキレッキレで素敵だったぁぁ。
いまどき、こんなかっこいい殺陣、めったに見られない。
男性がやればもちろん筋力でいくらでもできるけど、
宝塚の殺陣は、型の美しさ、たおやかさがあるじゃないですか。
あー、あの殺陣だけでももう一回観たい。


はっちさん、みきちぐ、さやかさん、みっさま
あたりが揃うと、すごい安心感がある。
琴ちゃんのスターオーラばしばしは本当に頼もしい。

逆に言うと、
それ以外がものすごく薄くて心配。
犬養毅、年取ってからもやるんだったら、
もっと老け役に適した人を頼むよ…!(←老け役に厳しい私)

あ、しーらんの山縣は線が細すぎるけど、意地悪な感じはよく出てた。
みっきーがいい声が引きしまる。れんたもチョイ役がんばってた。
若手だと、瀬央ゆりあさんが骨太かしらね。
誰この人、と思ったら、文化祭でいいと思った天華えまちゃんだった~。
新人公演主役なんだね、今後が楽しみ。

誰この人2。
すごい存在感できれいな遊女だと思ったら、
えええ、真彩希帆ちゃんかーー!
白城あやか様入ってきた感じ。
雪でだいもんとコンビになるのかなあ。
これまた楽しみ。

カイちゃんが、めっちゃかっこよくなってたー! 精悍!
はじめてときめいたかも(笑)

あんるちゃんのポジションが面白いなあ。
おばあちゃんまでやってナレーターで、でもショーでは3人口に入っておる。

ショーは…、もうちょっとやりようがあったのでは。

岡田&みっさまは全ツでもあったけど、
そっちのほうが、古いけど良かったかなあ。

ピアノソロで、将校とお嬢さんの恋の場面は
なかなか良かったな。

子どもの頃の本で感じていた「西洋」のイメージだよね~。
っていうか、そもそも少女歌劇のイメージってそういうものよね。

だから、岡田敬二のレビューはその空気さえあれば、
存在意義は十分あるんだけれども。

黒燕尾が楽しい感じの曲で、変なのよ…。

最後のほうの金銀の衣装の場面は、
ワタルの退団公演の、賞をとった場面に似てるかな。
悪くないけども…。

ふうちゃんの銀橋ソロの衣装が、
水色に白で花柄の刺繍がしてあって、
上に、夏用ツイードで白と黒のボーダーという、
わけわかんないひどい服だった。

盛り上がりがないままに終わってしまって、
あれ~?? と思いました。



スカーレット・ピンパーネル(赤坂ACTシアター 10/22 17:30) [観劇メモ(ヅカ以外)]

パーシー、マルグリット、ショーブランの三人の力が拮抗して、
ビシバシと火花を散らし合って、
それを素晴らしい歌唱力で訴えかけてくるもんだから、
ものすごい満足感が得られました。

宝塚版では、群衆がいて、
その背景を背負って、ショーブラン<マルグリット<パーシー
という壮大なピラミッドができていたけど、
宝塚は出演者がたくさんいるから、そう改変したんでしょう。
(もちろん、それはそれで奥行があってよかったです。)

でも、もともとは、メインの三人の心情を中心にしていたんですねえ。
パーシーのマルグリットに対する疑い、
マルグリットのパーシーに対する幻滅、
ショーブランのマルグリットに対する執着、、、

石丸さんのパーシーに、トウコのマルグリット、
絶対すごいものになるとわかってたけど、
なんとしてでもチケットを取ろうと思ったのは、
石井一孝さんがショーブランだから!
ショーブランの苦しみが、切なすぎて、、、最後かわいそすぎて、胸が痛かった!

CD出ないかなあ~


以下、宝塚版との違いのメモ。


宝塚版は、冒頭で、群衆がマダム・ギロチンを歌って、
その中で、ピンパーネル団がすでに活躍してる場面がある。
群衆を出すためもあるし、この場面があることでわかりやすくなってる。
元の版ではこの場面はなくて、いきなりマルグリットが劇場で歌っている場面。

この場面を入れた結果、
元の版では、この作品の中でピンパーネル団が発足するけど、
宝塚版では、最初は3人で活動していて、あとから人数が増えることに。


マルグリットが元娼婦で、
娼婦だったことをパーシーにばらすと、
ショーブランに脅されて、サンシール公爵の居場所を教えてしまったこと。
当時の女優は当然そういうものなのに、
宝塚版だと貴族と同級生ってことになってて、疑問に思っていました。
すみれコードに反するから改変したのはよくわかる。
あと、なんで重要な秘密をショーブランに教えてしまったのか、
説得力がいまいち足りなかったけど、元がそういうことだと知って、納得。

すみれコード関連だと、
パーシーとマルグリットが知り合って6週間で、
まだ清い関係だということも。
宝塚版だと、当然、大人の関係だという前提で観てた。
「清い」を明確にすると、かえってすみれコードに反するから、明確にしなかった、
逆に、清くないことになってた、という面白い例。


一番違うのは、
ルイ・シャルルが出てこないこと!
救いに行くのは、ルイ・シャルルではなくアルマンだったのねー。
そのうえ、助けに行ったマルグリットもつかまっちゃう。
(トウコの、やや蓮っ葉で無鉄砲な感じが合ってた。
元パーシーでなくても納得のキャスティング)

宝塚版だと、アルマンは若手有望株がこの人ですよ、
と示すためだけの役だったよね。。。

マルグリットが下層の暮らしをしてたということが明確だからこそ、
弟と苦労して暮らしてたんだろう、助けに行くのも無理はない、と感じる。


で、ルイ・シャルル。
宝塚版では、ルイ・シャルルを通じて、
パーシーがスカーレット・ピンパーネルだとマルグリットに伝わる、
そして、ルイ・シャルルを通じて、
「ひとかけらの勇気」という宝塚版のための新曲が
マルグリットに伝わり、それをマルグリットが歌うことでパーシーに愛が伝わる、
という、ミュージカルならではの仕掛けがあるわけだけど。
そこでものすごいうっとり感が得られるんだけど。

このクライマックスは、あらためて、
小池天才!! と絶賛せざるを得ない。

元の版だと、これがないので、
クライマックスがちょっと早く来ちゃうの。

クライマックスは、マルグリットがパーシーを裏切っていなかった、
ということをパーシーが知って、ソロを歌う場面。
これも素晴らしくって、うっとりするカタルシス。テンション上がるー!
それまで、パーシーが間抜けだったこともあって、
かっこいいい、目がハート、になる。

ただ、二幕のわりと早い段階で来ちゃうので、そのあとが物足りない。
そのあとのアルマン救出劇で、
どうやって救出するんだろうというワクワクはあるけれども、
クライマックスー、うっとりーー、っていうんではなくなっちゃうのよね。


あと、宝塚版だとアルマンの恋人になってたマリーが、
全然、そういうキャラではなかった。
マリー・グロショルツ、じつは、
蝋人形で有名なマダム・タッソーの名前と旧姓なんですね。
知らなかった!

ラストのパーシーとショーブランの対決が、
蝋人形を使ってだます、というもので
(宝塚だとちょっと生々しいからやめたんだろう)
その人形を作るのが、マリー。
マリーのフィアンセの苗字がタッソー。

今回はなんと、あの96期の人なのですよ。
娘役にしてはゴツイと言われていたけど、
宝塚以外では全くゴツくなく、アンサンブルとして馴染んでた。
キムの相手役させられたのは本当に気の毒だった。
でも、女性の役で二番手というには、すごく綺麗というわけでもないし、
いや、まあ、宝塚ほどの美貌は求められないからいいのか、
逆に、個性的なおばちゃんの役というには、
若すぎるし、すごく演技が達者というわけでもない。
マリーが、どういうポジションの役か、ますますよくわからない。
彼女は歌がすごく上手いということだからソロがあるかと思ったら、ないし、
どういう意図のキャスティングなんだろうか?? 素朴に疑問。
(いや、この件に関しては心が凍ってしまって、
完全にプレーンには見れていないのかも。
彼女が一番に悪いわけではないと知っていても。)


そうそう、石丸さんのパーシーは笑いがややすべっていて、
笑いはトウコのパーシーのほうが上手かったな(笑)
ま、そのおかげで、かっこいいパーシーとの対比が効果的なんだけどね。




エリザベート(東京宝塚劇場 10/12 18:30) [観劇メモ]

真風フランツのあまりのヘタレっぷりに、
全身がわなわなするような喜びに襲われました。
こんな弱いフランツ見たことない。
なのにかっこいい。困ったもんだ。

みりおんシシィは現代的で元気な女の子。
大鳥れいのシシィに似ている。
だから皇室でうまくいかないのはよくわかる。
でも狂気はそれほど感じられない。

まあくんトートは俺様風でありながら、
じつはけっこういい人。
家族思いのヤンキーあがり、みたいな。
みりおんシシィのわがままを、乱暴に扱っていながら、
じつはすごく優しく見守っているような。

いろんな動作が、わかりやすくて、ありがたかった。
少年ルドルフが「猫を殺した。でもちょっとかわいそう」って言ったとき、
「おいおい」って動作をしてたよ。

だから、二人の組み合わせはすごく良かったな。

でも、エリザベートを観た、という気はあんまりしない(笑)。

ルドルフはずんちゃん。
こちらはシシィの子というよりは、フランツの子という印象。
弱いのに、かっこいい。困ったもんだ。

愛ちゃんのルキーニは思ったよりも良かったな。堂々としてたし。
あの不思議な声が、むしろ狂気を感じさせた。

せーこちゃんのゾフィは
元男役の力強さがあって安定感ばっちり。

うらら様のマダム・ヴォルフは、思ったよりも歌えていて、ほっ。

しかし、リヒテンシュタインとかスターレイとかが、
確認しないと、名前がわからない。
知ってるジェンヌさんが、減っていく一方だ。


もんちがビンディッシユで驚いた。

演出か小柳先生って初?

入江薫メモリアルコンサート [観劇メモ]

ふみかちゃんが退団してから約1年。
OG公演に出るよ、と聞いたら、


何も考えずに、チケットを申し込む。


この条件反射はなんざんしょ~。


「もう舞台立たないかも、とか言ってなかったっけ?」とか、
「すごい女子でショック受けたらどうしよう」とか、

微塵も考えませんでした(笑)。


羊飼いに呼ばれたら、
条件反射で羊が集まっちゃうってことだな、きっと。



久々にお会いした、ファン仲間のみなさんとも、
時間が経ったなんて思えないほど自然に合流できる。
不思議な安心感がありました。



さすがに客席に着くと
「変わったかしら、変わってないかしら」
「どんな感じで上級生と絡むのかしら」
と、ちょっとドキドキしましたが。


あとの記憶は、強烈な上級生の方々の印象でいっぱいで。
肝心のふみか様のことが、かすんでしまうぐらい、
カオスな世界でした(笑)。



作曲家入江薫、
我々世代のファンだと、ベルばらのバスチーユの場面のアレ、
風共の「ふるーさとーはー」ってやつ、
ノバボサの「オーラーラオーレレー」
あたりが有名でしょうか。

作品的に有名なのは『霧深きエルベのほとり』
スカステで、順みつきの再再演を見て、名作だわぁぁぁと感動しました。
10年ぐらい前のTCAスペシャルで、ワタルがやっててピッタリでした。
あと『花のオランダ坂』、これは蝶々夫人みたいな話なんですよね?
再演しにくいのもわからないでもない。
いずれも菊田一夫。

知ってるけど、すごい知ってるってわけでもない、
でも聞けばわかる曲もそこそこある。
きれいなメロディーが多いんですね。

大正の半ば生まれで、戦中に音楽を勉強していて、
20代前半をまるまる戦争にとられていたという。
戦後、学校の音楽の先生を経て、宝塚の稽古ピアノ、作曲、、
ちょっと『宝塚BOYS』を思い起こさせる経歴です。


最初はショーちゃん(とよばせていただく)がババーンとでてきて、
テンションあがるー!
私、狸組、好きだったのよー
(狸組=2001年から10年ぐらい、ツレちゃん中心のOG公演のこと)

以後、次から次へとメドレー。


ふみかちゃんは、コーラスとして、
あとは司会(というか台本読む形)で
絵莉さん、ひじりん、ゆめみさんと登場。


途中、笹潤子さんとカン様が、
昔の映像を見ながらのトークもあった。
カン様がヅカファンモード発揮してたのがかわいかった。
笹潤子さん、名前しか存じ上げませんでした、
歌唱指導もされてるそうで歌ももちろんだけど、
トークがめちゃ上手かった。

歌が上手いという意味では、オトミさんとねったん。
オトミさんは歌い方が洒脱でかっこいい~。
私、CD持ってるんだった。
ねったん、現役時代も好きだったけど(声の低い人が好き)、
さらに素敵になってない? 見せ方も上手い。

いくつになっても娘役で品があるなあ、という意味では、
カン様と大原ますみさん。
70代とは思えない可憐さ。

ぶっとんだのは、
郷ちぐささんと風さやかさん。
時空を超えてた。
いやー、すごいね。

現役時代をバリバリ知ってる
しいちゃん、やっぱスターさんだなあ。
るいるい、やっぱかわいいなあ。

そうそう、オスカルトークってことで、
ショーちゃん、オトミさん、シメさんのトークもあり。
シメさんがひたすら腰が低くて、
珍しいものを見せてもらいました(笑)。

シメさんはさあ、
春日野八千代の表の後継者が轟理事なら、
裏の後継者がシメさんだよね。
存在自体がね。
だって全然変わらない!
まさに神!


しかし…
バリバリ芸能活動しているOG、
宝塚の世界観の中で活動してるOG、
結婚子育てが終わってから芸能活動に復帰するOG、
いろんな方がいて、
いろんな年の取り方がある。。。

現役時代、青春時代、全盛期、の、
「そのあと」を生きるって、どういうことかのう。



あっというまの3時間でした。

あ、で肝心のふみか様ね。
後ろのほうでコーラスをしているのがメインだけど、
ちょこっと歌うフレーズもあって、
ポーズをとったときの手の美しさとか、
手足の長さとか、声の低さとか、
変わっていなくて、うれしかったです。
いや、そもそも、ふみかちゃんが、目の前に、存在している、
ということ自体が、とてもうれしかったです。


きっと客席にいる方たちもみな、
入江先生の音楽がそこにある、
好きだったスターさんがそこにいる、
それだけで幸せなんだろうなあ。


娼年(東京芸術劇場 9/3 13:00) [観劇メモ(ヅカ以外)]

ものすごく実験的でした。

というのも、Hシーンを、最初から最後まですべて、ちゃんと演じるのです。
最後までって最後までですよ。
こんなん初めて観た。

普通は暗転するところを、全部やっちゃうから、
客席はどうしたらいいのか困惑。

でも、それにちゃんと意味がある。

ダンサーが成長する物語なら、
踊りで、下手なのから上手になるのを表現しなくちゃならないじゃないですか。
こういう踊りをする人が、こういう場面では違うふうに踊った、とか、
踊りに心情があらわれる、とか、あるじゃないですか。
それと同じことを、ベッドの上で表現するわけです。

いやあ、ほんと大変だと思う。
全く新しい試みなのでは。
映像ならあるだろうけど、舞台で、だよ。

イケメンだけど物憂げな大学生が、娼婦ならぬ娼夫として成長?する話なんですが、
結果として8回ぐらいあったかな、そのシーンが。

どれも個性的でした。

女性の欲望が個性的ってことなんですね。

見た目にコンプレックスがある、
セックスレスを気にしている、
人と違うことで興奮する、等々。

それに寄り添う娼夫。

完全に夢物語ですわ。

でも、そんなんあったらすごくいいな、と思う。

男性が次々女性を食っちゃう話なら、
90年代ぐらいの青年漫画によくあったけど、
それとは違うのはなんでだろう。

また、男女が逆だったら、
「女性に都合のいい役割をおしつけて」
「これだから男は」
って石投げられるよね。(私なら投げます。)

それだけ、女性は買われる性だったということ。
この話はそれに真っ向から挑戦している。
だから夢物語。

主人公のことを好きな女の子が、
「一番いいエッチは、好きな人とするものに決まってる」と言っていたのに、
結果的に、金で主人公を買って、好きな人とできたのにも関わらず、
プロの技だったことで衝撃を受ける、
なんていう、かなり特殊なドラマがあったりするのも、面白い。

二幕最初に、笑える場面があったのも良かったな。

立ち見を求める列に並ぶ女性が多くて、
主役の松坂桃李を観たいだけでなく、
女性にとっての真の夢物語を求めているんじゃないかと思う。

松坂桃李は、ほんとーに真面目な人なんだろう。
真面目で物憂げな役柄にあっていたし、
真面目でなければ、こんな役、こんな場面、やり遂げられないと思う。

娼夫の元締めの高岡早紀、立ち姿がいちいち決まってて美しかったです。

村岡希美が客として登場するんだけど、
この人への信頼感がさらに増しました。
体全体を使って、Hシーンを演じているのが、
真の役者さんだなー、と安心して観ていられる。

役者さんたちがみんな全力投球でやってるのを観たら、
なんか不思議なテンションになって、
終演後、友達と、そっち方面について、
今まで話したことないようなことまで、いろいろ語った。

道行く人たちを見ながら、
みんなそれぞれに、それぞれの性生活があるんだなあ…
と、いとおしく思えてきたり。

いい芝居だったかと聞かれたら、
脚本とか、ムーディすぎる音楽とか、バーやオフィスのセットがちゃちいこととか、
気になる点はいっぱいあるけど、

でも、衝撃的な芝居であったことは確かです。

そうそう、舞台中心のベッドに、
長い長い階段を降りて松坂桃李が降りてくるのが、
待ってましたー! と思えて面白かった。
この記事によると、女性の心の奥底に降りてくる、という意味なんじゃないか、とのこと。
なるほどー。

NOBUNAGA<信長> / Forever LOVE!!(東京宝塚劇場 8/16 18:30) [観劇メモ]

芝居もショーも、粗削りだけど、楽しかった!

いや、ほんと、大野たっくんにしては珍しく破綻していて、
今まで、盛りだくさんでまとまらなくても、
破綻したことはなかったと思うんだけど、
でも、勢いだけはあって、
ある程度年とってから勢い出てくるってどういうことよ、と(笑)

最初のほうは、特に音楽がいいこともあって(さすが太田健)、
けっこうテンポよく進んでいくんだけど、
途中から、なんで反乱になったんだっけ?(妖術であやつられてんの?)
あれ? クライマックスどこ? ってなっちゃった。

二番手がロルテスという謎の南蛮人で、
話が拡散する原因だったと思うんだけど、
でも、ロルテスを取り上げたかったんだろうなあ、とつくづく思う。
歴史好きなら、絶対好きな題材でしょう。
しかも、南蛮の妖術ってのをやりたかったのよ、きっと。わかる、わかるわー。

信長とお濃が、
負い目があるから離ればなれで思い合ってる夫婦っていうのは、
胸キュン設定ですこくいい。
たっくんは、こういう切ないプラトニックが大好きなのよね。
でも、シーンが少なすぎて、死ぬとことかトートツでした。

みやるりが、ついに化けたーー!!
劇場全体にパワーがつたわってきたよ。
品のいいお嬢さんが、秀吉っていう粗野な野心家の役で、
やっと一皮むけた気がする。
これからが楽しみだ! (どうか「これから」が長くあってくれ……)

コマがほんとに尊い。専科行ってくれてよかった。
千海華蘭も尊い。
光月るうも、としちやんも、出番少ないけど印象に残った。
萌花ゆりあちゃんが妖しい美しさ。
娘役たちが薙刀を使うくのいちっていう設定、いいねー。
弥助は貴澄くんか。やっと使われ出した感じ。
空中でとまってる人がいると思ったら貴千くん、部分休演なのにすげーな。

象さんのセットがおもしろい。ルナロッサで使ったやつ? 

信長が「恨みで人を殺すとかって、自分にはないしー、
自分が倒して来た人たちのことを背負っているだけだしー」
「自然に沸いてくる野心に従ってるだけ、
部下が自分にとってかわるならそれもいんでね?」
っていう設定なのは、宝塚的な改変だけど、すがすがしくてよい。
実力があればっていうことで、
ちょっとスポーツっぽいし、宝塚のスターそのものでもある。
(宝塚はスポーツほど公平じゃないけどっ)


ショーのほうも、藤井大介、復活ーー!
と叫びたくなるぐらい、マンネリ感なかった。
ちゃぴはまた土俗的なダンスで、
『CONGA!!』の最後の場面に似てるんだけど、飽きなかった。
黒燕尾もかっこいいし、
音楽がよくてテンポいい。振付も新鮮。

萌花ゆりあちゃん、ロケットガールなどで大活躍。
そうかあ、まさおと同期かあ。
顔が好みで、しかもダンサーということで、
リカちゃんがいたときから愛でていたゆりあちゃん、
さみしくなるわ…。

さち花ねーさん、銀橋わたるとき、ニューハーフっぽくないか?(笑)

カチャのキレがよくなってたのが印象的。
研8ぐらいでこれだったらなあ。これで声低かったらなあ。
でも、女役が女装感とかわいさミックスでいい感じだから、専科での活躍に期待。

しかし、私が見始めたころの熟練の専科さんがほとんどいなくなり。
今の専科ってなんなんだろう。
さやかさん辞めちゃうし。
すずなさんはなんだったんだろう。


狸御殿(新橋演舞場 8/11 16:00) [観劇メモ(ヅカ以外)]

狸御殿というのは、戦前のミュージカル映画で、
人間のふりをした狸たちが、歌って踊ってハッピーエンド、
という設定のシリーズ。

宝塚のOG公演でもありましたね。

これは、宮本亜門が20年ぐらい前にやったものの再演だそうです。

宮本亜門。
豪華な出演者。
狸御殿。
いやがおうにも期待は高まりますが。

明治座とか、御園座とかでやってるのって、
こういうやつだよね、というやつでした。

それぞれ面白いところもありつつ、
一体となって盛り上がるような感じではなく、
くすくすっと笑ったりして、予定調和で終わる。

セットは下手ウマ風でかわいいけど、
もっともっとゴージャスに、立体感あるようにすればいいのになあ。
歌や踊りの場面ももっと増やせばいいのになあ。

肝心のクライマックスが、歌対決なんだけど、
オペラの人と、民謡の人で、かみ合ってるんだかかみ合ってないんだか。

ていうか、そこは主役が活躍するべきなんじゃないのかーー??
(調べたら、オペラの人と民謡の人は、
テレビ番組のカラオケバトルで有名なんだそうで。)

主役の松也さん、ナマで見るのは初めてですが、
ほんと、目に色気があって素敵~。
でも、肝心の活躍場面が少なくてもったいない。

花緑がナレーターとして頑張っていました。

渡辺えりと赤井英和のラブシーン(?)がすごく良かったです。

ところで、アンサンブルにいる咲良さん、
なんと、あのWさん。(→こちらの記事
卒業後、頑張っていたんですねえ。
ひときわ華やかで、動きにキレがあって、目立っていました。
ソロもありました。歌も、上手!
今後も楽しみです。

あ、ひびのこずえの衣装がすごくかわいかったです。