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炎 アンサンディ(シアタートラム 3/10 19:00) [観劇メモ(ヅカ以外)]

初演のとき評判良かったな、
ターコさん主演だし、取っておくか、
という軽い気持ちでチケットを取りました。

観劇が近づくにつれ、
なんだか重い話みたいだからどうかな、うーん、
と気乗りせず。

だがしかし!

こりゃすごいわ!
チケット取ってほんっとーーに良かった!


重いは重いです。
最重と言ってもいいです。
(あ、うそです、『マーキュリーファー』の重さはどんな作品でも超えられない)

最初の舞台はカナダ。
お母さん(ターコさん)が死んで、のこされた双子の姉弟が、
「父と兄を探して手紙を渡せ」という
お母さんの遺言を果たすうちに、
衝撃的な自らのルーツにたどりつく。

…冷たかったお母さんの過去はどんなだったのか、
「兄」とは誰か、「父」とは誰か、
という謎解きで進んでいくので、
3時間以上の長い芝居でも、全く長く感じない。

お母さんは、中東の、
日常的に戦闘(「衝突」じゃないよ)が起きている国の出身。
なので、過去の場面と、姉弟が調査しにくる場面ではそこが舞台。

作者はレバノン内戦を逃れてカナダに移民したそうで、
レバノンが舞台らしい。
でも国名とかは全然出て来ない。
あえて抽象的にしているんだと思う。
同じことが、いつ、どこでも起きうるのだ、と言うために。

読み書きもできない育ちで、幼い恋も、生まれた子どもとも引き離され、
内戦が始まってゲリラ活動に身を投じ、
子どもを探し続けても、孤児院は焼かれ、
投獄されてからは拷問やレイプに遭い、、、

「アンサンディ」という原題は「災害」「火災」という意味だそうで、
まさにそんな人生ですよ。


お母さん(の若い頃)と、その友人が、
報復につぐ報復をいかにとめるか、
いや、こんなことされて、あとは報復しかないだろう、腕組みして見てるのか?
と言い争う場面は、(「父」「兄」の種明かしをのぞけば)白眉。

○○が殺されたのは、××に△△を殺されたから。
××が△△を殺されたのは、◇◇に◎◎を殺されたから。
◇◇が◎◎を殺されたのは…
無限の報復連鎖。

「たーたかいーはあらたなー、たたかいをーうむーだーけー♪」
なんだけどさ、
現実問題、その場にいたら自分だってどうするかわからない。


観劇後何日経っても、いろんな場面を、
しみじみと思い返すんだけど、
そのたびに、発見がある。

上述の場面で、報復したいと友人が思った直接のきっかけは、
三人の息子を殺されそうになったとある母親が、
「一人選べ、そいつだけ助ける、選べなければ全員殺す」と
脅されたということだった。
子ども三人…、双子の姉弟と、彼等が探す「兄」も、三人だ!

お母さんは祖母(双子からしたらひいおばあちゃん)から、
「書くこと、読むこと、話すこと、数えること」を学びなさい、と言われる。
…娘(双子の姉)は、数学者なのだ!

冒頭で彼女が、多角形について教えている場面があって、
この点からはこの点は見えていない、云々と言ってるんだけど、
ああ、それって、「父」「兄」のことなんだなあ、とか後からわかる。

そんなふうに、いろんなことが象徴的にリンクしていて、
全く、無駄がない。


そして、演劇ならではの表現がたくさんあって、
楽しい(筋書き的には「楽しい」とは無縁なんだけど)。

過去と現代を行ったり来たりする、
過去の人物と現代の人物がすれ違ったり、

遺言について話している公証人の部屋で、
隣が工事しててうるさくて、というその音が、
そのまま過去の場面のライフルの音につながるとか、

舞台の真ん中の穴が、
土葬のためのくぼみになったり、
狙撃兵が隠れている塹壕になったり。

映画にもなったんですね。(邦題『灼熱の魂』)
映画だとこういう仕掛けはできないだろうなあ。
(そのぶん映画ならではの表現があるのだろう、いつか見たい)


ターコさんは10代から60代まで、
恋する乙女から、かっこいいゲリラ、そして菩薩様のようなラスト…
憎しみと慈愛の共存、素晴らしかったです。
(ああ、そうだ、やっぱり、元宝塚の男役の良さは、力強さと慈愛なのだ)

オカケンが重要な役なんですが、
ほかにも何役もやってて、
ジャニーズの人とは思えない(失礼)、立派な役者さんだ。
最後、泣いてました。

双子の弟が小柳友、
『非常の人』でオカケンと共演してましたね。
華があって生意気で、
最初はお母さんの過去を知ろうとしなかった彼が、
だんだん変わっていくのが、ドラマチック。

双子の姉(栗田桃子)、それからお母さんの若い頃の友人(那須佐代子)、
お二人とも、今まで観たことありませんでしたが、
一見、地味なのですが、
しゃべりだすとすごい!! 引きこまれる!
いろんな役を次から次へとやってた中村彰男も、
演じ分けが上手かった。


一日1回公演しかないのが納得の、
全身全霊でないと演じられない芝居でした。


…ネタバレしないようにしているので、
半分も語っていません。
まだまだ語りたいことがあるのよー。


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コメディ・トゥナイト(新橋演舞場 3/5 16:30) [観劇メモ(ヅカ以外)]

ソンドハイムの作品というと『南太平洋序曲』を見たことがあるけど、
すごく難しいという印象。
でもこれは単純なドタバタコメディなので、わかりやすかったです。
女装したり、人を取り違えたり、というよくあるやつ。

でも多分、日本人にはわからないことが多いんじゃないかな。
古典を踏まえたりしてるんじゃないの? と思った。
それか、すごくシニカルでドライな話??
あと、韻を踏んだりしているはずだよね?

ヒロインがものすごくバカだったり、
身分制度が歴然としてあったり、
武士がものすごく横暴だったり、
普通のお話しだったらちょっとあり得ないぐらい「よろしくない」ことが多い。
あえてそうしているとしか思えない。
でも、その意図は伝わってこない。
なので、大爆笑というわけには全然いかない。

あ、だからやっぱり「難しい」んだな。

主役はラブリンで、ひたすら動く役で、恋愛も発生しないので、
なかなかやりづらい役だとは思うが、まあ合ってたんじゃないでしょうか。
(藤原紀香が客席入口でお知り合いにご挨拶してた)

女装させられるルー大柴が良かった。
下手うまなの。山田花子みたい。
棒読みなんだけど華がある。
このキャスティングがあるからこそ、成立してた。

あと、老人役の徳井優がものすごく上手かった。
ちょろっと出てきて、ちょろっと台詞言うだけなんだけど、
拍手喝采。

おばかなヒロインが平野綾。
はじめて見たけど、うっとり顔とうっとり声ができてて、
ヅカっぽくてすごくいい。

ジェントルマンな印象がある鈴木壮麻さんが、
マッチョでバカな役で、ちょっと無理してて切なかった。
歌はめちゃウマ。

女郎屋の主人のダイヤモンド☆ユカイが一瞬、山本耕司に見える。
まあこのひとも上手いよね。うさんくささ含めて。

お母さん役の松田美由紀が芝居が下手だったのと、
お父さん役の高橋ジョージが芝居や歌は下手じゃないんだけど、
美しくないのが、残念だった。


それと、どうしても書いておきたいことがある。

「女中に夢中」という曲があって、
オッサンは若い女中さんが大好き、という内容なんですが、
それ自体はまあ、そう思うことは勝手だし、よくあることだろうし、
オッサンはバカだなーっていう曲としてアリなんですが。

その中に出てくる「秘密を守ってくれる女中さん」
「夜は自分の部屋に来てくれる女中さん」っていう歌詞に顔面蒼白になった。
それはあんたが雇用主の権力で無理強いしとるだけだろうが!

オッサンがそう思うのは勝手だけど、なんの批判もなしに
「楽しいナンバーですよー」「嫌なことが一つも起きないお芝居ですよー」
という触れ込みで、搾取を肯定する歌詞を垂れ流さないでほしい。

たとえば歌い終わったあとに上からバケツの水が降ってくるとか、
そういう批判を入れればいいのに。

ほかにも、「あの子はバージンだから」と30回ぐらい言ってて、
1~2回なら「オッサンのたわごと」で済むけど、連呼しないでくれ。

設定として女郎屋がメインだから、
その手のことを取り除けというわけではない。
歴史的にどこにでも存在していたこと。
ただ、「搾取」をあからさまに肯定するな、ということです。

ふ~

あ、今回も(←亜門演出という意味)、
咲良さんがアンサンブルで出ていて、
長い手足とダンス力をいかした役でした。
ほんと華やか。

曲はなかなか良かったです。
演奏する人が和服で、最初に花道を通ってやってくるのもいい演出。


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虚仮威(こけおどし)(本多劇場 1/8 14:00) [観劇メモ(ヅカ以外)]

柿喰う客、一年半ぶりの本公演。

現代に生きる「僕」が、愛人らしき女性に呼び出され、
彼女の祖先の話を聞かされる。
という入れ子構造で始まる。


明治から大正時代、女性の祖先は東北の寒村で、「長者」をやっていた。
山の神にお伺いを立てながら、自然と共存していたんだけど、
謎の赤い服の老人が年末にやってきて、
プレゼントをくれるようになる。
サンタクロースというらしい。
その人を迎えるために、山の神に断らずにモミの木を切ったりしちゃう。

物質社会が自然をないがしろにする構図。


主人公である長者の長男は立身出世を願って上京、
学問のほか、社会運動にも参加、
なにがしかの人間にならなければならないと思っている。

つねに上昇、成長しなければいけない「文明」。

長男を助けるために、次男三男が犠牲になる。
男を助けるために、女が犠牲になる。


とはいえ、次男は河童の婿になり、三男は山の神の生贄になるの。
こういうところには自然と共存していた時代の風習が残っている。
『遠野物語 奇ッ怪』を思い出す。


中屋敷はアフタートークで、(彼は青森出身)
自分のおばあちゃんは大正生まれで、
サンタクロースを信じていなかった(知らなかった?)、
でもその頃東京ではクリスマスで盛り上がっていた、
そのギャップに驚いたことから考えた話だと言っていた。

劇中、「(今は)大正○年」ということをしきりに言っていて、
なるほど、現代のような社会と、それ以前の社会が、
シフトしていく時代を描きたかったんだ、と納得。


と、後からまとめて書くと、理路整然としてる芝居のように見えるけど、

柿なので、そんなことは全然ない。


とにかくパワフルで、恐怖と爆笑が入れ替わり立ち代わり。

なんたって、七味さんのサンタが、怖い怖い。
いや、かわいい? いやいや、怖い。
夢に出てきそう。

主人公は玉置。出世にまい進してエネルギーを出しまくっているのに、
からだの中は空疎な狂気に満ちている。

長者の永島さん、突然出てきていろんな役をやる大村さん、
山の神の葉丸さん、元からいたメンバーは本当に上手いのう。
三男の田中穂先が、前回のフランダースで間抜けな子をやっていた人。
これはめっけもんだ。次男の加藤ひろたかも細いけど可能性ありそう。

「僕」の牧田くん。これが大根でねえ。
前回主役をやった「フランダースの負け犬」の感想では
あまり触れないようにしたんだけど(笑)、
なぜか、観劇後、友人たちと、牧田くんの大根ぶりについて語ってしまって。
これって、愛? 愛なの? (笑)
宝塚でも、「美貌枠」「綺麗なのに何もできない、そこがかわいい」
ってのあるからなあ。


サンタが、最初は文明の象徴だったのに、
途中から、子どもの本心によりそう良い存在にスライドするのが、
ちょっと「?」だった。

最後のオチは、全く予想していなかったけど、
そういうこともあるかもなあ、とちょっと切ない。


あ、そうそう、産休でお休みしていた深谷さんが復活していて、
アフタートークに出演していたんだけど、
かーなーりぶっとんだ人だった。話聞いてない系(笑)。
我が家には、「世迷言」のときに売ってた出演者コメントつきおみくじがかざってあって、
深谷さんが「平穏が一番」みたいなことを書いてるんだけど、
凡人からしたら、あんた全然平穏じゃなさそうだよ、と
いやはや、役者の狂気をぞんぶんに味わえる柿は、ほんとすごいと思う。


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プリシラ(日生劇場 12/28 18:00) [観劇メモ(ヅカ以外)]

LGBTが広まってきたとはいえ、
日本ではまだ無理なんじゃないか、という気が…。
いや、それが原因じゃないかなあ。うーん。

オーストラリアのドラアグクイーン3人が、
シドニーから、田舎を目指すロードムービー。

年とった、かつてのパイオニア(性転換者)が、陣内孝則で、
乙女ちっくな感じで面白い。彫が深い顔だから、
あー、こういう年とったオネエさんているよね、と思う。

若くて挑発的な子は、古屋敬多という人で、スタイルもいいし、歌も上手い。
(Wキャストらしい)

何よ、ババア!
何よ、若造!
みたいな感じでいがみあっていた二人が、最終的に仲良くなる過程が、
なかなかドラマチックで良かった。

特に、パイオニアの過去の業績について、若造は全く認識していないんだけど、
その時代のファンの人と途中で出会って、
ファンの人の回想で、美しいレビューが上演されるところが、
とっても素敵! (若造も尊敬せざるを得ないような美しさ)
(回想シーンはさすがに陣内じゃない人がやってんだけどね 笑)

しかも、このファンの人とくっつくのよ。さらに素敵でしょ~~
(ファンの人はCONVOYの人らしい。役柄上、すげーいい男に見える)

だがしかし。
肝心な主人公(いっくん)のドラマがよくわからないのだ。
ドラアグクイーンなのに、子供がいるんだよ。
で、妻が経営している田舎の劇場でショーをする(妻とは今や親友)、
子供が自分の仕事を理解してくれるか…
バイってこと? それはわからないでもないけど、
妻と今でも仲良しっていうのが、都合よすぎないか~?
うーん…

と悩んでいたが、ふと気づいた。
『ラ・カージュ・オ・フォール』と構造は同じじゃん!!
(しかも、いっくんはラカージュでは息子のほうを演じてたよね~)

なんで、ラカージュは、自分の仕事を子供に理解してもらえるか、
という悩みが、すんなり入ってくるのに、
プリシラでは、なかなか伝わってこないんだろう。
うーん…

ひょっとして、ロードムービーの特性上、
子供がなかなか登場しないからかな?
ラカージュみたいに、目の前で、子供に否定されたりしないからかな?
そうかもしれん。

映画も見てみよう。

あーー、ラカージュが観たくなってきた!(笑)
将来、いっくんのザザが観てみたいなあ!
(その前に、岡っちにやらせてあげてよ!)

そうそう、
陣内の役の人が昔やってたのは、ヅカファンになじみ深い「レビュー」。
ラカージュでやってるのも、「レビュー」っぽい。
それと、ドラアグクイーンの文化って、当たり前だけど、つながってるんだね。
ナイトクラブでおネエさんがやるショー、を
あえて「ドラアグ」と名付けていったのは、いつ頃、どういう動きだったんだろう??

あと、プリシラでは、導入部分に本当のドラアグクイーンが登場して、
場を盛り上げてくれるんだけど、すごくいいんだけど、
でも3人のオネエさんぶりが足りないようにも見えてしまい、難しい。
ミュージカル俳優として表現する部分も必要だから、
完全にオネエっぽくするのも変だし。

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磁場(本多劇場 12/23 14:00) [観劇メモ(ヅカ以外)]

『HEAD'S UP!!』の倉持裕が脚本で、
同じくユウヒさんが出るというので、観ました。

『HEAD'S UP!!』はすごくよくできたエンタメだったけど、
こちらは小劇場らしい作品で、
倉持さんの守備範囲の幅広さに驚き。

登場人物一人ひとりについていろいろ考えてちゃう
(その後どうしたかな、この前はどうだったんだろう、等々)
っていうのは同じで、やっぱりすごく上手いんだと思う。


そいでもって、めちゃくちゃ怖い話なんですよーー。

新進の脚本家が映画脚本執筆のためにホテルのスイートをあてがってもらって、
監督やプロデューサーと打ち合わせしたりするんですが、
ホテル代をはじめ、映画全体のスポンサーである大企業の会長さんが、
最初は善意っぽく、でもだんだんネチネチと、口出してくるわけです。
会長の意向を勝手に汲む秘書との関係性とか、
(会長にボコボコに殴られても秘書を続けている)
知られたくない過去まで調べて脅迫するとか、

観ながら怖くて怖くて、やめーてーー
と心の中で叫んでました。

大なり小なり、こういうことってあるじゃないですか。
組織の中で、一番力のある人をみんなで持ち上げて、
勝手に推測して勝手に自粛したり、
で、力のある人は孤独になり、もっと力を発揮しようとして、
誰も楽しくない状況になっちゃう。

せっかく面白く作られたものを、自分のセンスが悪いからって、
「一人よがりだ」ってケチつけて、超つまらないものにしちゃったり、さーー。


最終的にはどんでん返しで、ものすごく悲劇的な終わり方をします。
脱力…


パンフによると、実際にあったことを、
ちょっと誇張したり、ちょっと大人しく書いたりした、とのこと。
えー、これよりもっと怖いことがあったのー?!

こういうことは「巻き込まれる」とか「ひっぱられる」とか、
紐とか布のイメージなんだけど、
それを「磁場」っていうのが面白い。

会長役の竹中直人が、怖すぎて怖すぎて。

ユウヒさんはその愛人で、売れない女優。
ややダサい服で、一見どっちの味方かわからない感じなんだけど、
実は慈愛に満ちていて、それとなく主人公を助けようとする。
宝塚の元男役に、慈愛って大事よね。
でも「売れない」のはちょっと似合わなかったな、風格がありすぎるんだもん(笑)


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紫吹淳コンサートLe histoire(日経ホール 11/25 19:00) [観劇メモ(ヅカ以外)]

今までのコンサートの中では一番好きです。
短くてシンプルだけど…それでいいっていう気が。

なんといっても、
女優燕尾が完成されてた!

ターコさんが、「卒業して一度男役を解体して、
女優を身に着けて、それからでないと燕尾服は着れない」
みたいなことを言ってたと思うんですが、
それができてたと思う!

メラニーで女優になれたと思ったのが卒業後7年目、
女優燕尾は12年目、
長い道のりだ~

いまどきの曲をやらなかったのも私好みの理由の一つです。
半分が宝塚の曲で、あとはお芝居仕立てのカルメンと、
ジャズと、ショパンのピアノソロで踊る、って感じだったかな。

カルメンがすげーかっこよかった。
「役」でいるほうが合ってる。
(かわいい女の子キャラが一人もいなかったのも私好み)

名前のある「役」でない場合は、
女優燕尾的な男役でした。
これがねー、しらたまさん(アンパンマンのキャラね、リカちゃんがモデルのあれよ)
みたいな髪型で、かっこいいだけじゃなくて、すっっごくかわいいの!!

歌うときのスタイルが確立できたらいいのに、
って思ってたけど、
女優として新しいスタイルができたわけじゃないけど、
この女優燕尾的なスタイル、なかなかいいんじゃないかなあ。
このスタイルで、いろんな歌を歌えるんじゃないかなあ。


…と思ったら、あらっ
男役は封印するとな!??
http://natalie.mu/stage/news/210848

うーん、なんか違う気が。

だって、もはや男役そのものと違うっしょ。
この女優燕尾的な男役が、女優を身に着けたうえでの男役ってことで、
逆に、いいほうに進化してると思うけど??
やっと、ここまでこれた! って思ったけど???

…リカちゃんの考えていることはよくわからん。いつも全然わからん。

こういうんだったら、またやってほしいけどなああああ。




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遠野物語・奇ッ怪 其ノ参(世田谷パブリックシアター 11/2 19:00) [観劇メモ(ヅカ以外)]

『太陽2068』が面白かったので、同じ脚本家前川知大の作品を観ることに。

柳田国男の遠野物語に着想を得つつも、
舞台は、現代とも未来ともつかない架空の日本。
「標準化推進法」とかいう法律で、世の中が均一化され、
迷信や曖昧な事柄はおおやけにしてはいけない。

現代日本への批判なわけであります。

ヤナギタという作家が、遠野という村の「話」を青年ササキから聞き取って、
自費出版→拘留→検閲官が尋問。

その会話の中に、遠野で聞いた「話」が織り込まれる。

その織り込まれ方がいかにも演劇的で面白い。
警官が突然、遠野の人になったりするの。

舞台にはちょっとだけ高くなった四角いスペースがあって、
取調室でもあり、遠野のどこかの家の中にもなる。

「曖昧な話は、おおやけにしてはいけない」
と言う警官や検閲官が、迷信の中の人になっている。
だから、どんな人もそういう部分も持っているよね、という。


じつはわたくし、仕事で、
記録を残す、歴史を編む、ということを意識することが多いのですが
(まわりくどい言い方ですんません)

オーラルヒストリーを採取するか、
ということが懸案になりがちです。

そんなもの必要ない、
不確かだ、裏が取れない、
という意見も多いです。

じゃあ、紙に残っているものだけが事実なのか?
そんなこたぁねえだろう。

「話」として伝えられていること、
そのこと自体も、重要な情報のはず。

不確かなものを排除しようとする社会の動き。

「話」、「語り」に託したい、個々の人間の心。

…いろんなことを考えさせられました。



ただ、頭で考えちゃう感じで、エモーショナルな感じにはならなかった。

検閲官が自分の心情を吐露する場面があるんだけど、
そこに至るまで、ヤナギタともっと熱い感情のやりとりがあると良かったな。

遠野物語からとったエピソードがけっこう多くて、
面白いんだけど、それに時間を取りすぎたのかもしれん。

主人公ヤナギタ自身が、作中であまり変化が起きないからかな。
ササキ君も心情では変化は起きないし。
一番変化があるのは、検閲官。

今気付いた。検閲官の名前はイノウエ。
『新釈遠野物語』を書いた井上ひさしから来てるのかー!
すげー!



ヤナギタは仲村トオル。
声がよく響くし、背も高いし、やや一本調子なのも大物っぽくて、
スターさんだなあと思いました。

遠野の青年ササキが瀬戸康史。
東北弁といい、霊媒体質っぽさといい、ほんと上手い。

検閲をするのは山内圭哉。
生で見るのは『宝塚BOYS』以来だろうか。
冒頭、語り手的な感じで、関西弁で観客を誘導するのが面白かった。

ササキのおばあちゃん(途中で幽霊になっちゃう)
銀粉蝶が、やや高めの声がいっちゃってる感じで、
かわいかったな~。60代とは思えないぐらい綺麗。



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スカーレット・ピンパーネル(赤坂ACTシアター 10/22 17:30) [観劇メモ(ヅカ以外)]

パーシー、マルグリット、ショーブランの三人の力が拮抗して、
ビシバシと火花を散らし合って、
それを素晴らしい歌唱力で訴えかけてくるもんだから、
ものすごい満足感が得られました。

宝塚版では、群衆がいて、
その背景を背負って、ショーブラン<マルグリット<パーシー
という壮大なピラミッドができていたけど、
宝塚は出演者がたくさんいるから、そう改変したんでしょう。
(もちろん、それはそれで奥行があってよかったです。)

でも、もともとは、メインの三人の心情を中心にしていたんですねえ。
パーシーのマルグリットに対する疑い、
マルグリットのパーシーに対する幻滅、
ショーブランのマルグリットに対する執着、、、

石丸さんのパーシーに、トウコのマルグリット、
絶対すごいものになるとわかってたけど、
なんとしてでもチケットを取ろうと思ったのは、
石井一孝さんがショーブランだから!
ショーブランの苦しみが、切なすぎて、、、最後かわいそすぎて、胸が痛かった!

CD出ないかなあ~


以下、宝塚版との違いのメモ。


宝塚版は、冒頭で、群衆がマダム・ギロチンを歌って、
その中で、ピンパーネル団がすでに活躍してる場面がある。
群衆を出すためもあるし、この場面があることでわかりやすくなってる。
元の版ではこの場面はなくて、いきなりマルグリットが劇場で歌っている場面。

この場面を入れた結果、
元の版では、この作品の中でピンパーネル団が発足するけど、
宝塚版では、最初は3人で活動していて、あとから人数が増えることに。


マルグリットが元娼婦で、
娼婦だったことをパーシーにばらすと、
ショーブランに脅されて、サンシール公爵の居場所を教えてしまったこと。
当時の女優は当然そういうものなのに、
宝塚版だと貴族と同級生ってことになってて、疑問に思っていました。
すみれコードに反するから改変したのはよくわかる。
あと、なんで重要な秘密をショーブランに教えてしまったのか、
説得力がいまいち足りなかったけど、元がそういうことだと知って、納得。

すみれコード関連だと、
パーシーとマルグリットが知り合って6週間で、
まだ清い関係だということも。
宝塚版だと、当然、大人の関係だという前提で観てた。
「清い」を明確にすると、かえってすみれコードに反するから、明確にしなかった、
逆に、清くないことになってた、という面白い例。


一番違うのは、
ルイ・シャルルが出てこないこと!
救いに行くのは、ルイ・シャルルではなくアルマンだったのねー。
そのうえ、助けに行ったマルグリットもつかまっちゃう。
(トウコの、やや蓮っ葉で無鉄砲な感じが合ってた。
元パーシーでなくても納得のキャスティング)

宝塚版だと、アルマンは若手有望株がこの人ですよ、
と示すためだけの役だったよね。。。

マルグリットが下層の暮らしをしてたということが明確だからこそ、
弟と苦労して暮らしてたんだろう、助けに行くのも無理はない、と感じる。


で、ルイ・シャルル。
宝塚版では、ルイ・シャルルを通じて、
パーシーがスカーレット・ピンパーネルだとマルグリットに伝わる、
そして、ルイ・シャルルを通じて、
「ひとかけらの勇気」という宝塚版のための新曲が
マルグリットに伝わり、それをマルグリットが歌うことでパーシーに愛が伝わる、
という、ミュージカルならではの仕掛けがあるわけだけど。
そこでものすごいうっとり感が得られるんだけど。

このクライマックスは、あらためて、
小池天才!! と絶賛せざるを得ない。

元の版だと、これがないので、
クライマックスがちょっと早く来ちゃうの。

クライマックスは、マルグリットがパーシーを裏切っていなかった、
ということをパーシーが知って、ソロを歌う場面。
これも素晴らしくって、うっとりするカタルシス。テンション上がるー!
それまで、パーシーが間抜けだったこともあって、
かっこいいい、目がハート、になる。

ただ、二幕のわりと早い段階で来ちゃうので、そのあとが物足りない。
そのあとのアルマン救出劇で、
どうやって救出するんだろうというワクワクはあるけれども、
クライマックスー、うっとりーー、っていうんではなくなっちゃうのよね。


あと、宝塚版だとアルマンの恋人になってたマリーが、
全然、そういうキャラではなかった。
マリー・グロショルツ、じつは、
蝋人形で有名なマダム・タッソーの名前と旧姓なんですね。
知らなかった!

ラストのパーシーとショーブランの対決が、
蝋人形を使ってだます、というもので
(宝塚だとちょっと生々しいからやめたんだろう)
その人形を作るのが、マリー。
マリーのフィアンセの苗字がタッソー。

今回はなんと、あの96期の人なのですよ。
娘役にしてはゴツイと言われていたけど、
宝塚以外では全くゴツくなく、アンサンブルとして馴染んでた。
キムの相手役させられたのは本当に気の毒だった。
でも、女性の役で二番手というには、すごく綺麗というわけでもないし、
いや、まあ、宝塚ほどの美貌は求められないからいいのか、
逆に、個性的なおばちゃんの役というには、
若すぎるし、すごく演技が達者というわけでもない。
マリーが、どういうポジションの役か、ますますよくわからない。
彼女は歌がすごく上手いということだからソロがあるかと思ったら、ないし、
どういう意図のキャスティングなんだろうか?? 素朴に疑問。
(いや、この件に関しては心が凍ってしまって、
完全にプレーンには見れていないのかも。
彼女が一番に悪いわけではないと知っていても。)


そうそう、石丸さんのパーシーは笑いがややすべっていて、
笑いはトウコのパーシーのほうが上手かったな(笑)
ま、そのおかげで、かっこいいパーシーとの対比が効果的なんだけどね。




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娼年(東京芸術劇場 9/3 13:00) [観劇メモ(ヅカ以外)]

ものすごく実験的でした。

というのも、Hシーンを、最初から最後まですべて、ちゃんと演じるのです。
最後までって最後までですよ。
こんなん初めて観た。

普通は暗転するところを、全部やっちゃうから、
客席はどうしたらいいのか困惑。

でも、それにちゃんと意味がある。

ダンサーが成長する物語なら、
踊りで、下手なのから上手になるのを表現しなくちゃならないじゃないですか。
こういう踊りをする人が、こういう場面では違うふうに踊った、とか、
踊りに心情があらわれる、とか、あるじゃないですか。
それと同じことを、ベッドの上で表現するわけです。

いやあ、ほんと大変だと思う。
全く新しい試みなのでは。
映像ならあるだろうけど、舞台で、だよ。

イケメンだけど物憂げな大学生が、娼婦ならぬ娼夫として成長?する話なんですが、
結果として8回ぐらいあったかな、そのシーンが。

どれも個性的でした。

女性の欲望が個性的ってことなんですね。

見た目にコンプレックスがある、
セックスレスを気にしている、
人と違うことで興奮する、等々。

それに寄り添う娼夫。

完全に夢物語ですわ。

でも、そんなんあったらすごくいいな、と思う。

男性が次々女性を食っちゃう話なら、
90年代ぐらいの青年漫画によくあったけど、
それとは違うのはなんでだろう。

また、男女が逆だったら、
「女性に都合のいい役割をおしつけて」
「これだから男は」
って石投げられるよね。(私なら投げます。)

それだけ、女性は買われる性だったということ。
この話はそれに真っ向から挑戦している。
だから夢物語。

主人公のことを好きな女の子が、
「一番いいエッチは、好きな人とするものに決まってる」と言っていたのに、
結果的に、金で主人公を買って、好きな人とできたのにも関わらず、
プロの技だったことで衝撃を受ける、
なんていう、かなり特殊なドラマがあったりするのも、面白い。

二幕最初に、笑える場面があったのも良かったな。

立ち見を求める列に並ぶ女性が多くて、
主役の松坂桃李を観たいだけでなく、
女性にとっての真の夢物語を求めているんじゃないかと思う。

松坂桃李は、ほんとーに真面目な人なんだろう。
真面目で物憂げな役柄にあっていたし、
真面目でなければ、こんな役、こんな場面、やり遂げられないと思う。

娼夫の元締めの高岡早紀、立ち姿がいちいち決まってて美しかったです。

村岡希美が客として登場するんだけど、
この人への信頼感がさらに増しました。
体全体を使って、Hシーンを演じているのが、
真の役者さんだなー、と安心して観ていられる。

役者さんたちがみんな全力投球でやってるのを観たら、
なんか不思議なテンションになって、
終演後、友達と、そっち方面について、
今まで話したことないようなことまで、いろいろ語った。

道行く人たちを見ながら、
みんなそれぞれに、それぞれの性生活があるんだなあ…
と、いとおしく思えてきたり。

いい芝居だったかと聞かれたら、
脚本とか、ムーディすぎる音楽とか、バーやオフィスのセットがちゃちいこととか、
気になる点はいっぱいあるけど、

でも、衝撃的な芝居であったことは確かです。

そうそう、舞台中心のベッドに、
長い長い階段を降りて松坂桃李が降りてくるのが、
待ってましたー! と思えて面白かった。
この記事によると、女性の心の奥底に降りてくる、という意味なんじゃないか、とのこと。
なるほどー。

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狸御殿(新橋演舞場 8/11 16:00) [観劇メモ(ヅカ以外)]

狸御殿というのは、戦前のミュージカル映画で、
人間のふりをした狸たちが、歌って踊ってハッピーエンド、
という設定のシリーズ。

宝塚のOG公演でもありましたね。

これは、宮本亜門が20年ぐらい前にやったものの再演だそうです。

宮本亜門。
豪華な出演者。
狸御殿。
いやがおうにも期待は高まりますが。

明治座とか、御園座とかでやってるのって、
こういうやつだよね、というやつでした。

それぞれ面白いところもありつつ、
一体となって盛り上がるような感じではなく、
くすくすっと笑ったりして、予定調和で終わる。

セットは下手ウマ風でかわいいけど、
もっともっとゴージャスに、立体感あるようにすればいいのになあ。
歌や踊りの場面ももっと増やせばいいのになあ。

肝心のクライマックスが、歌対決なんだけど、
オペラの人と、民謡の人で、かみ合ってるんだかかみ合ってないんだか。

ていうか、そこは主役が活躍するべきなんじゃないのかーー??
(調べたら、オペラの人と民謡の人は、
テレビ番組のカラオケバトルで有名なんだそうで。)

主役の松也さん、ナマで見るのは初めてですが、
ほんと、目に色気があって素敵~。
でも、肝心の活躍場面が少なくてもったいない。

花緑がナレーターとして頑張っていました。

渡辺えりと赤井英和のラブシーン(?)がすごく良かったです。

ところで、アンサンブルにいる咲良さん、
なんと、あのWさん。(→こちらの記事
卒業後、頑張っていたんですねえ。
ひときわ華やかで、動きにキレがあって、目立っていました。
ソロもありました。歌も、上手!
今後も楽しみです。

あ、ひびのこずえの衣装がすごくかわいかったです。


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