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私立探偵ケイレブ・ハント / Greatest HITS!(東京宝塚劇場 12/15 18:30) [観劇メモ]

そういえば、雪組も観たんでした。

ハリー作品、久々に、ちゃんと起承転結がありました。
誰が犯人なのかなー、どうなるのかなー、というサスペンスだからね。
(※『スターダム』は残念ながら観てないです)

始まってすぐ、時代的には50年代半ばかな?
と思ったら、セリフからもそうだということがわかった。
ハリー作品は、50年代の白黒ハリウッド映画
ていうか、あれだ、ビリー・ワイルダー的な雰囲気がある。

しかし、咲妃みゆの芝居は、それにしては重い。
上手いだけに、リアルを狙いすぎて、ちょっと重かった。
(重い芝居は好きだけど)

そして、ちぎちゃんの芝居は、重くならない。
いつもはコンビとして素敵に見える二人が、今回は軽重が違いすぎた。
岩波少年文庫の二人が、ビリー・ワイルダーやったら、
今まで見えてなかった違いが明らかになった。

そのために、サスペンスに二人のラブがからむ、というのが
ちょっと浮いてたな~。

ハリー作品はいつもヒロインが、
なんらか仕事なり立場なりで悩んでいる、
っていうのがいいんだけど、
そこがあんまり活きてないことになっちゃった。

でもまー、ハリー作品がそこそこ楽しめるものになっていて、
信者としてはとってもとっても嬉しかったです。


がおりがかっこよすぎた。

月城かなとさんが悪役芝居も上手かった。

ハリーは芝居の上手い人とヘタな人とで役に差をつけすぎ(笑)

星乃あんりが、大人っぽくなっていた。驚き。
ロリータ少女がそのまま大人っぽくなると、なんかセクシーでいいかも。

朝風れいさんに素敵な役がついていて良かった。


ショーは、こちらもアメリカンなヒットメドレーということで、
ノリが良くて、それほど退屈しない。
マドンナのマテリアルガール、宝塚でやったことあったっけ?

ヒメの超絶技巧ソロのサマータイムで
ちぎ&だいもんがBL風に踊る場面が、めちゃくちゃかっこよかった。
センターの二人のことは全然目に入らず、
周囲で踊る娘役たちが、妖艶!
太田先生の音楽かー、え、若央りさ振付なのか、へー。


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双頭の鷲(神奈川芸術劇場 12/10 15:00) [観劇メモ]

原作が面白いんだろうなあ、これ。
映画も見てみたい。

ジャン・コクトーは『恐るべき子どもたち』
しかも萩尾望都の漫画でしか読んだことないけど、
耽美! 反体制! 破滅!
いいね~。


王妃を殺しに来た反体制の詩人と、
引きこもりなうえに自由主義的でエキセントリックな王妃

王妃と暗殺者という立場が、
じつは同じ歯車に組み込まれていた被害者同士だという連帯感に転じ、
そこからラブ~

フェーズが次々変わっていく。

王妃付の侍女と、軍人が、もともとは恋人同士だったのに、
今は王妃の寵愛を奪い合うような
変な力関係になっているのも興味深い。

それらを台詞の応酬で見せて行くのが、
演劇だなあーって思えてすごく楽しい。


え、じゃあ別に宝塚でやらなくても、という気もするんだけど、

でもでも、宝塚だからこそ、
舞台装置や衣装もとーっても豪華で素敵。
さすが植田景子。

そしてなんといっても、
理事様とみりおんがぴったり!

みりおんはアメリカンなさばさばした子だと思っていたけど、
こういう役もできるようになったんだなあ。
娘役が大人っぽくなっていくのを見るのも、
宝塚の楽しみの一つだよね。

もちろん、さばさばがエキセントリックに転じているのも有利。

理事様は、見た目の耽美さに、
若さとピュアさがあるのがすごい。

斉藤恒芳の音楽も耽美感を盛り上げまくってた。

ラストの死に方なんか、究極のラブだわ~、
耽美で美しい世界は、やっぱ宝塚こそよね!


ただ、ストーリーテラーとアンサンブル(パパラッチという役名)は
生徒さんに役を作るためだけなんだろうな、と。

これら無しで、6人だけでやってもよかったんじゃないかな。。。

もちろん、和希は上手いし、
パパラッチも下級生ウォッチできて楽しかったけど。

アンサンブルが冒頭にずらっと並んで歌うのは、
『シニョール・ドンファン』や『クラシコイタリアーノ』と全く同じじゃーん。

パパラッチが現代の服装をしていたり、
ストーリーテラーやパパラッチが、ダイアナ妃のことを持ちだしたり、
この作品の設定がエリザベートとルキーニみたいだよね、とか、
「こういうのお好きでしょ?」と言ったりするのが、
言わなくてもわかるって、と現実に引き戻されてしまう。
耽美な世界に浸らせてくれよ~。

ただ、アンサンブルが出演していない間、
舞台の脇の椅子に座っているという仕掛けは、
『ラストパーティ』と同じだけど、
パパラッチという役割で、すりガラスの向こうから見ていることで、
王室を眺めまわしているという意味合いになるので、
はじめてこの仕掛けの意味がある! とは、思った。


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キネマと恋人(シアタートラム 12/3 13:00)


昭和11年、とある地方の架空の町(方言も架空!)、
映画好きな主婦ハルコが、映画の中から出てきた登場人物と恋をする!

荒唐無稽で、下手したら滑ってしまいそうだけど、
すべてが上手くかみ合って、笑って泣いて、楽しいエンターテイメントでした。
もっと大きな劇場でやってもいいんじゃないかな。

劇中劇の時代劇、それっぽく作ってあるのに、
ストーリーが「江戸の町にミイラが!」という、
当時だったらありえない感じ(ミイラは紹介されてたかもしれないけど、
時代劇と合せて笑いになるのは現代のセンスだよねえ)、
そこで、ががーっと笑いに引きこまれた。

登場人物が一人いなくなったから話が進まなくって、
残りの登場人物が映画の中でずっと花札してるとか、
ネタとして面白いことがわんさかある。

でも根底にあるのは、映画への愛。役者への愛。

登場人物に恋をしてしまう気持ちは、
役者にはまった人なら誰だってわかるよねえ〜。

それと併行して、役者本人とも恋をしそうになるのが奥深い。

「あの作品のあの役、とっても素敵でした!
○○っぽかったです〜(はぁと)」
「あれは○○を意識してたんだよ、わかってくれたのは君がはじめてだ!」

なんてやりとり、
役者とファンの間にだけ起こり得る両想い!
あるある! いや、そのまんまは経験ないけど、
でも似たようなことあるよ! 気分だけかもしんないけど、ある!
この場面、ウルウルしちゃう。

映画の登場人物との恋は実るわけないけど、
役者さんとの恋は実るかもしれないよね、

と思わせておいて…
まさかのビターエンドーーー。

役者とファンの間にはやっぱり大きな河があるんだよねえ。

でも、ハルコがいたからこそ、彼はスターになれた。
ファン冥利に尽きることなのかなあ。

DV夫の家には戻らず、せめて妹と暮らして、
幸せになってほしいな、ハルコ。
そんな、後先を友達と語り合うぐらい、
ハルコに感情移入していました、我々。

ハルコは緒川たまき。
声が素晴らしいのよね、この人。トップ娘役の風情なのよね。
健気で、おとぼけで、クラシカルで。

憧れの役者さんが妻夫木聡
舞台で初めて見たけど、悪くないねえ。スターさんだねえ。
顔が大きくて濃くてちょっと大芝居で、本当に昔のスターさんみたい!

ハルコの妹ですぐ男にだまされるミチルがともさかりえ。
この人も舞台で初めて見たけど、すごくいい。
幸薄いのに気が強くて、男の前ではデレデレで、切り替えが上手い。

ハルコのDV夫の人も上手かった。怖かったよ〜。

大スターさんが橋本淳くん。
ほっそり怜悧で、妻夫木のことを嫌ってるし、
ともさかりえをポイ捨てするしで、わるーい人でした。
でも劇中の時代劇では篤実な感じなの。演じ分けが面白い。

「この作品の中の半次郎は、寅蔵のことが好きなのよ、
いくらあんたが高木くんを嫌いでも、それは変えられない」
という脚本家の台詞も良かったなあ。
作品の中の登場人物はちゃんと生きているんだよね。

その脚本家が村岡希美さん。
この人も、出てくるとちょっとレトロになるよね。
だから好きなのかもな、自分。
(しかし、当時女性の脚本家なんていたんだろうか。)

みなさん、ちょっとずつ違う役も演じていてそれも面白かったけど、
着替えが大変だろうな。

場面転換がモダンな踊りで、ちょっと間延びしかかったけど、
あれは昭和初期にはやっていたモダンな舞踊のイメージなんだろうか。
橋本くん演じる大スターさんが、ファンにサインするところの振付なんか、
ものすごく面白かった。

衣装も可愛かった! 靴下履きたくなった。
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