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スウィーニー・トッド(青山劇場 5/22 18:30) [観劇メモ(ヅカ以外)]

きのうはZUCCA×ZUCAにご贔屓さん登場で、「そうなの!」とこぶしを強く握っていたのに、腰リュウの退団に驚き、珍しくヅカ的に上がったり下がったりでした。

6/1発売の宝塚イズム24に、壮さんとあゆっちを寿ぐ文章を書かせていただきました。なんと巻頭。読んでいただけたらうれしいです。(あと、鶴岡さんのあー様評が「そうなの!」でした)

で、一週間も前の観劇メモを。

プロローグのコーラスや舞台美術は、耽美な社会派作品のように思わせつつも、じつは、ブラックな笑いを楽しむお話なのですね。

カミソリでバサーっ、ブルブルっ、仕掛け椅子で下にドスーン、客席笑う。というような。人肉でパイ作っちゃって、それで儲けたお金で「海辺に家を買うわ~、ウフフ」と踊る、客席笑う。というような。

最初はそこがよくわからなくて「??」だったんだけど、わかってきたら楽しくなってきて、そのうえ、音楽が美しい! 音楽はすごく美しいのに、やってることは次々人殺しちゃうし、出会ってすぐ「キスミー」「キスミー」歌うしで、いかれてる。

特に、ただの床屋のふりして、今にも客を殺そうとしている主人公と、そうとは知らず婚約者自慢をしている悪役とが、表面上はただただ美女について話している「プリティ・ウーマン」てナンバーは、ブラックだし、いかれてるし、音楽きれいだしで、ゾクゾクしました。

果たして復讐は叶うのか、仲間割れは起きるのか、バカップルは逃げおおせることができるのか、謎の乞食女の正体は。終盤に向かえば向かうほどハラハラドキドキ。まさにエンターテイメント。

そして最後は、一応、倫理観にかなった結末でほっとさせる。

よくできてますなー。後には何も残らないけど、よくできてる。また観てみたいと思う。

大竹しのぶが、いつもよりさらにダミ声で、もうその人物にしか見えないというはまり具合。歌が上手いわけじゃないんだけどどのナンバーも聞かせる。ほかの役者さんじゃ想像できないのではないかというほど(と思ったら、日本初演はツレちゃんなんだね。それはそれで似合いそうだ。うん)

頭弱い役の武田真治が可愛かった。この人、挙動不審な役のほうが似合ってる。(挙動不審なトート)

悪役の安崎求、この人いろんな舞台で、いろんな役で観る。すごく上手いんだろうなあ。今回のは本当に怖かった。特殊メイクでもしているのかな? 性暴力の権化という感じで、上手い人だからこそのすごみ。やりすぎなんじゃないかとも一瞬思ったけど、でも、この役に少しでも同情の余地があったら、ブラックな笑いは起きにくいもんね。


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マイ・フェア・レディ(日生劇場 5/19 17:00) [観劇メモ(ヅカ以外)]

※霧矢さん回を観劇。

これって、熟年離婚のような話だったんだー。「出て行きます!」「俺のどこが不満なんだ、お前がわがままなんだ」「そういう無神経なところが嫌なのよ!!」みたいな。

映画は見ています。イギリスの階級差別に驚きつつも、楽しいナンバーと、二人の心の交流に暖かい気分になりました。

でも、これは舞台だからかな? 「心の交流」の熱さが、すごく胸に迫って、2幕はずっと引きこまれながら苦しい気持ちで観ていました。

ヒギンズ教授のように、他人の心に寄りそうことができない、やり方を知らない人って、いるよねー。ヒギンズ教授的に言えば、男ってやつはたいていそう! いやいや、統計的には男性に多いだろうけど、男女を問わずいるでしょう(一人の人の中にも、そういう部分てのはあるかもしれない)。で、そんな偏屈な輩でも、好きになってしまう人がいるのよねー。厄介なものだ。

階級差別とか、言葉の問題とか、現代の日本ではピンと来ないことはたくさんあるけど、この心の交流部分は、普遍なんだなあ。だから、50年も上演され続けているのかもね。

ほかにも、「上流になりたい」だけだったイライザが、人間の尊厳に気付いたということもすごいし、だけどどちらの階級にも属さないことで暮らしていけなくなってしまう怖ろしい仕組みもチラリと見えているし。案外、深い話なのだなあ。

以下、キャストについて。

きりやんは高音がかすれていたのが残念だけど(すごいソプラノのキーで、そもそも最近の元男役には不利なのでは)、キレのいいチャーミングなイライザちゃんでした。髪をアップにすると、那智わたる様を思わせる(って生で観たことないけど)。那智わたる様もイライザやってるんだね。まとびさんのイライザも観てみたいなあ。

しかしこれ、ヒギンズ役者が重要なんじゃね? ヒギンズ教授って、ふつーに考えたら嫌な奴でしょ。かなりの変人だし。それを、イライザが好きになってもおかしくない、と思わせて、最後の憔悴しきったナンバーで観客が同情するためには、相当愛嬌のある人でないといけないよね。でも一方で貴族らしさもなくちゃいけないし。歴代のヒギンズ教授を見ても、なかなか素敵そうな顔ぶれですな…石井一孝さんの観てみたかったなあ。で、寺脇ヒギンズはと~~っても可愛かったです。バトラーよりもこっちだな、やっぱり薫ちゃんは愛嬌の人だね。歌も前より上手くなってたような。

変人と言えば、フレディってすごい変人なのね。映画だと、可哀想な人ぐらいにしか思わなかったけど、いやはや、平方元基て名前しか知らなくて今回初めて観たけど、相当ぶっとんでて面白い。

もう一人の変人はイライザのお父さん。松尾貴史って歌えるのねー。さすが、笑いの間が上手い。

変人じゃないのは、ピアス夫人。寿ひずる様。これってわりと元ジェンヌ枠なのね。いーちゃんさんの、ニコリともしないのに温かみのある演技が素敵でしたわ~。

それから、変人に見えて変人じゃない、ヒギンズ教授のお母さんは江波杏子。お高い女性をさせたらピカイチ。お衣装もゴージャスでした。

最後に、最も良識ある? ピカリング大佐。田山涼成って、テレビではよく見かけるけど舞台ははじめておみかけ。出しゃばらず、でも締めるところは締めて、ほのぼのもさせてくれる。すごい上手いんじゃん? この役は歴代いろんなテイストの方がされているのねー。羽場裕一さんもやってるのかー(羽場さんは我が家では「ふみかちゃんに似てる人」)。

アンサンブルにみっぽーがいた! 小顔でチョー可愛かった! 七瀬りり子もいた。たいして太く見えなかった(笑)。やっぱり宝塚ってスタイル偏差値高すぎるんだね。

帰り道、しみじみ考えたんだけど、ピカリング大佐と結婚すればいいんじゃね? だってピカリング大佐は、貴族でお金持ちで、男性であの年で、しかも軍人なのに、下層階級の女性にも人権を認めてるんだよ、それってすごくね?? 
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