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ふみか茶 箇条書き [お茶会報告]

ムラと東京とごっちゃになってます。

文化大臣はルドゥ警部と幼なじみである。日本で言うなら、××幼稚園に通う、政治家の息子のモンシャルマン君と、警察官の息子のルドゥ君は仲良しで、タイムカプセルを埋めた。しかしルドゥ君転校。その後ずっと会っていなかった。そして、ファントム事件でばったり出会う。あれ? ひょっとして…? え、うそ、幼稚園で一緒だった!? お互いえらくなっちゃって〜。というやりとりがあるので発見するよーに!

・文化大臣には妻と娘がいる。年は50歳ぐらい。しかし、家族にも言えない秘密がある。それは何でしょう!? 発見するよーに! ファントムがどこにいるかとか、見てるヒマはないと思う。

・カルロッタのファンでもなんでもない。さあやちゃんに手はつけてない、興味がない(役名で言ってあげてください…)。もっと大事なものがある、それが例の秘密である。

・文化大臣は忙しくて、オペラ座以外にも、たとえば…スカラ座とか〜、日生劇場とか〜、帝国劇場とか〜、管轄するところがいっぱいある。だから、最初の登場から手紙のくんだりまでオペラ座には来ていない。クリスティーヌ? 誰それ? って感じ。

・ビストロの場面では歌う気満々で手をあげているが、歌おうと思っている曲は「メロディメロディ〜」で、「え、同じ曲かよ」という小芝居。

・ヒゲは、ほかのヒゲ部の方々とかぶらないようにした。今回、ヒゲ部の最下。前髪は前回の新人公演のキャリエールと同じにならないようにおろしてみた。

・ジョセフ・ブケーが死ぬところの陰コーラスは、ヒゲ部コーラス隊。シルクハットを持って陰コーラスに参加している。

・役に入りこむ瞬間は…眉毛を描いてモミアゲを描くあたり。ヒゲは、お弁当のごはんにふりかけるゴマ塩みたいなもの。

・最近、ドンキホーテとかでもつけヒゲ売ってるみたいですよ、みなさんもどうですか。

・柄の衣装が一番高級らしい。じゅうたんみたい。でも一番好きなのは、ビストロの場面の衣装。金粉まぶしたみたいでキラキラ。基本、フロックコートが好き。指輪は小指にしているのがお気に入り、こちらもキラキラ。でも、衣装持ちに見えるかもしれないけど、上着を脱いだりしてるだけで、じつは3着。

・みつるさんのショレは噴火するみたいに怒ってる。みわっちさんのショレは怒っててもどこかかわいい。それぞれ違うので面白い。

・(質問:本当に賄賂をもらったんですか?)本当にって…楽屋で!? (じゃなくてお話の中で)そりゃもらってますよ。でも楽屋では賄賂はもらっていません。いくらで買収されたか? もう湯水のように使っちゃったからわかりません。

・(前回新人公演の配役が発表になったときのこと)当初はエリックとクリスティーヌしか発表にならず、長の期だったのでそういう意味で早くほかの配役を出してほしいとずっと思っていた。いざ発表になったら、香盤表の前がとても混んでいて、じゃあ後でじっくり見てメモしよう、と少し後に見に行った。そうしたら、みんなが私を通してくれるために、香盤表までの道のりがモーゼの十戒みたいに割れて、びっくりした。

・大階段群舞の位置は最初見つけにくいと思うけれども、中村先生独特のやり方で、最後の立ち位置から逆算するから、あんなところにいる。あの群舞では、大谷先生独特の「ささみっ!」(と腕を振り下ろす)という振りがある。

・フィナーレでいぶちゃんをリフトしているけれども、いぶちゃんは軽すぎて困る。ある程度重みがあったほうがリフトしやすい。(じゃあ私を…というファンが殺到したとかしないとか)

最後のご挨拶で、自分は不器用で、ファンの方にもありがとうって言いたいのにうまく言えなかったりするけど、これからもよろしくお願いします、というようなお話があった。3年間参加してて、こんなこと言われたの初めてだ。よよよ…

今回のゲームは連想ゲーム(ふみかちゃんに見せないでいるキーワードを、ファンがヒントを言うことで、ふみかちゃんにあてさせるという趣向)。「私が一生愛し続けるところ」とヒントを出したファンの方がいた。ふみかちゃんは「宝塚!」と即答してました。もちろん正解。その気持ちが、より多くの人に伝わるといいな、と思います。

朗読劇 星の牧場(日本青年館 8/24 18:30)

星の牧場に興味があって観に行きました。

宝塚の歴史の中では、名作と言われていても、今だったら絶対やらねーだろー、と思えるものがいっぱいあって、その筆頭が高木史朗の現代日本を舞台にしたシリーズ。星の牧場は復員兵が死んだ愛馬を思うという、可哀想な話。

だと思ってたら、けっこう華やかで幻想的だった。東南アジアの美しい風景、山の中の美しい自然、星、夜光虫、珊瑚、朝露…。もちろん朗読だから、基本は淡々としてるけど、美しい言葉と照明で、想像が広がる。オギーがこの作品をコムちゃんで、と思うのもよくわかる。主人公が記憶喪失で、戦場の記憶が無いというのも幸いというか。宝塚の舞台で華やかなショーのようにも出来たんだろうな、と想像。(もちろん、男役のかっこ良さは皆無なので、今はやっぱりやらないと思うけど)

コムちゃんが何役も演じ分けるのが上手で。それに、現役のときはむしろ悪声だと思ってたけど、女性に戻った声はきれい。久々の男役声も素敵に感じる。すっとんきょうな少女の声がかわいすぎ。

そこに主人公役(セリフほとんど無し)とダンサーと、オサの歌が絡む。オサの声がなんか涙を誘うんだよね。隣に愛馬がいるという幻想でコムちゃんとならんでオサが歌うところなんか涙涙…。(あら? オサ=馬?(笑)

私が動物ものに弱いというのもあるけど、ウルウルしっぱなしだった。戦後すぐ、誰もが悲しい思いをしている。だから、周りの人たちが主人公に優しいの。死んだはずの愛馬の蹄の音がすると言う主人公を、温かく見守っている。死んでしまった大切な人や動物を毎日思い出すのは当たり前のこと、それを狐憑きだなんて言うのは、人間の不幸を知らないだけ。というセリフでまた涙。この公演は宮城県出身のコムちゃんによるチャリティー公演なのだ。しかも、戦争が終わった8月。はうぅ

パンフによると、基本は原作の言葉で、一部高木史朗版のセリフを採用、主題歌も使用。オサの歌は宝塚のほかの作品から、というのが心憎い。一つ、場面にぴったりなのに今風の曲があった、なんと新曲だった。

コムちゃんがバリバリ踊るのを期待すると不満かもしれないけど、私は胸がいっぱいになりました。

私的:2011年ファントムのちょっとしたほころび [観劇メモ]

エリックがクリスティーヌに顔を見せて拒絶されたあと、絶叫して苦悩する。そして母親のことを歌いながら、銀橋を渡る。

ここで私は、「あ、エリック、立ち直った」と感じる。

だって蘭とむエリックは強くてかっこいい。毒を飲まされたクリスティーヌをさらうのも、悪漢(=カルロッタ)から救ってくれるヒーローに見える。むしろ包容力すら感じてしまう。男役芸のなさる技。

だから、あれ? なんで地上に出ちゃったの? なんでだっけ…。と疑問に感じてしまう。あ、そうだ、ここは拒絶されたエリックがいかれちゃった場面のはずなのだった。と頭で補う必要があるほど。

そのあと、撃たれて傷ついた途端に弱気になってキャリエールに「地下に連れ戻して」と言ったり、かといってシャンドンが出て来たら「クリスティーヌは渡さない!」と言い張ったり、やっぱりエリックって、人格形成に問題がある子ども以外の何者でもないよねえ。

でも蘭寿さんはかっこいい大人の男性に見えてしまって、2幕はいろいろ補いながら観てしまうのだ…。

この『ファントム』を宝塚でやるって、難しいなあ。

キャリエールにも「?」と思う瞬間がある。例の銀橋のクライマックス、「音楽で固く結ばれてきた」。? そんなにこの二人、音楽の話とか親しげにしてたっけ…? と。

壮キャリエールは、冒頭で「このオペラ座には幽霊がいるんですよ」という言い方がとても良くて、「ああ、この人は自分の罪を幽霊と呼んでいるんだな」と、彼の苦しみがずしっと響いてくる。

でもその苦しみが強すぎて、エリックにも距離を置いて接してきたんだろうな、と感じてしまうのだ。

これは大沢たかおファントムで観た篠井キャリエールに近いかも。自分を律して、罪を認めたくなくて、いつかエリックを殺さなければいけないことを昔っから覚悟しているような。でも大沢ファントムでは、あの銀橋の歌はなかった(歌はあったと思うけど、違うものだし、もっと短かったような)。

壮さんは同期の父親役ということで、より落ち着いた役作りにしようとしたのかなあ。。。母親が無条件の愛を与える存在なら、社会性を担当する父親としてああいう態度になるのはすごく自然だと思う。エリックを殺した後の動作も、その役作りなら正解だと思う。でもあの銀橋の歌の歌詞とちょっと合ってないように感じてしまう。

キャリエールを「ひどい男だ」と思う人も多いんだろう。設定的に。そこにどう説得力を持たせるか。キャリエールって、難しい役だよな…。

(ちなみに、ビストロで、クリスティーヌの歌を聞いた後の壮キャリエールの顔がツボ。本当にベラドーヴァを愛していたんだなあって思う。)

ヴァレンチノ(日本青年館 8/17 18:30) [観劇メモ]

ナターシャってこんなに意地悪な女だったっけ…? しかも、ジューンがヒロインなんだ!

映像でしか観ていないけど、前回の高嶺ふぶき様のナターシャがすごく好きだったので、ナターシャとジューンが対等なポジションの話だとばかり思ってました。

でも今回は、全然違う話に見える。ジューンがヒロインで、ナターシャは占いにはまってるプライド高い意地悪な女、ルディが母親を亡くして落ち込んでいるところにつけこんだ、というストーリー。

今回:ナターシャとの結婚は血迷いごとで、最後、戻るべきところへ戻った。
前回:ナターシャとの結婚はいい意味での挑戦で、それに敗退したから、最後、そこしかないからジューンのところへ戻った。(うわー、紫ともさんも好きなんだよ〜〜、他意はないっす〜)

これはやっぱり、ナターシャ役のかいちゃんのポジションによるんだろうなあ。まだまだ真中付近のオーラが足りないし、演出上もトップコンビを重視するように変えてあるんじゃなかろうか。

人が変わると作品も変わる。面白いですな。

大空ルディはかわいくてかわいくて。あらいぐまのようでした。可哀想感が似合う人なので、ボコボコにされちゃうあたりも素敵でした。(でも、そもそも論で言ったら、杜けあき様も大空さんも、そもそもラテンラバーって感じじゃないよね。じゃあ、一体誰がドンピシャで似合うんだろうね。)

このストーリーは、ルドルフ・ヴァレンチノの実際の生涯とはけっこう違うらしい(死因とか)。ジューンとナターシャを対比させたり、ジョージの存在とか、ダンサー時代のトラブルが最後にまた関わってくるとか、話の作り、上手いじゃん。大傑作というわけではないけれども、なかなか上手にまとまっているよねえ、イケコ、もとい、小池先生(そうだった、イケコ呼びはやめたんだった)。

しかも、スターの悲しみや、芸術をとるかメロドラマをとるかなんて、いきなりタカラヅカの本質をつくようなことを取り上げている。すごいやん。どうして、マッドサイエンティストが出てくるような変なオリジナルしか作れなくなっちゃったんだろう〜? 

ただ、やっぱりイケコ(おっと)ならではの矛盾はあって、ジューンがルディに「本当のあなたが好きよ」と言うのは論理的におかしいやろ、と思う。だって、ジューンがルディの虚像を作った張本人なんだから。オチをつけるためにこう言わせるしかないんだろう。作品の論理という点では、デビュー作から破綻していたんだな、と。もちろん、この作品は全体的にまとまっているから、ちょっと「?」と思う程度だけど。

その他、演者について。

すみ花ジューンは上記のことからしても、ピッタリだったんだろうなあ。最後のピンクの柄のワンピがかわいかった!

かいちゃんのナターシャも、見た目といい声質といい、すごくキレイだった。でもルディへの愛があんまり伝わってこなかったなあ。

みーたんへの信頼がさらに増した。「いいんだよ、あのときはああするしかなかったんだ」にめちゃめちゃときめいた。んも〜、あんな旦那さんほしいよね。

いちの司会者が全く滑らないことに感心。将来が楽しみだねー。

フィナーレですっしー&えつこの組合わせがあって、そこばっかり観てました。

そうそう、フィナーレで、トップさん後ろ姿ー、振り向いたー、拍手ーー、トップさんくまなく客席なめるー、みたいな流れあったよね? あれがもうね、タカラヅカ観たぞーって気になる。こういう局面でズキュンとさせてくれるスターさんが、絶えないでいてほしい。切実。

伯爵夫人の相続人 (リーガロイヤルホテル東京 8/13 12:00) [観劇メモ(ヅカ以外)]

ホテルでのミステリー仕立てのお芝居。観客は晩さん会に招待された客という設定。

うーん、そういう設定で、滑ると寒いよねー。

と思っていたけど、全然滑らなかった。面白かった。脚本や演出がわりといいんだと思う。

最初に、ロビーに着席して、30分ぐらい説明を聞く。ここからしてすでにお芝居。でも、ちゃんと人物の紹介にもなっている。伯爵夫人は、身寄りがいないと思っていたけれども、じつは甥か姪がいたらしい。その可能性のある人物が三人も見付かった。財産を誰に相続させるか、これから決めて、みなさんの前で発表します。という筋書き。

ということで、決めている間に我々は会場に入ってお食事。リーガロイヤルはご飯がけっこうおいしい。

1時間ぐらい経って、相続人発表の時間。でも、あっさり発表するわけはなく、いろいろ悶着があって、新たにいろんなことがわかる。会場の前面のステージだけではなく、横に沿うように細く花道みたいなものが作られていて、そこは廊下と別室という設定なのかな、動きが出ていい。

ネタバレになるので話を詳しくは書けないのだけれども…(今後も再演するかもしれないよねっ?)

男嫌いで修道女に憧れる伯爵夫人に剣幸さま。この人出てくると、一気に高貴な雰囲気になる。しかも、クレールという名前の通り、知的。この人には知性という言葉が一番似合うと思う。

名探偵役にあたる人(高木薫)が、声や滑舌がよくて、話の流れがよくわかった。あと良かったのは、こうるさい派手なおばちゃん役(高円寺愛)、コロコロした体型に、水色とピンクの衣装がかわいくて、笑いもとってたし、類型通り。召使い頭の人(龍矢佳奈)が、すごい大芝居で面白かった。お嬢さんの役の人(武田真由美)が美人だった。その侍女に詩乃優花さん。発声がやっぱり娘役できれいなんだよね〜。

修道女の星奈優里様は、尼僧服を着てるせいか、さらに不思議な色香が。。。

そして萬あきら様。うーん、やっぱりおいしい役でした。男でも女でもなく、かなりの年なんだけど、かといってこれを元トップさんがやったら、剣さんとのバランスおかしくなっちゃうし? ひょっとして萬様宛書きなんじゃないかと思うぐらい、ピッタリの役でした。なんというか、ちょっと苦労してる感がいいんだよね。それも、貧乏な感じの苦労じゃなくて、空想の中のフランス人の苦労(なんだそれ)。まさにシャンソンの世界。

時代が時代だけに、結局のところ、男がみんな悪いのよね、女は修道女になるのが一番いいんじゃないの、的な結論でもあり。でも、血のつながりとか、親子であることとか、一概にいいとも悪いとも言えない。そういうしがらみの中で、みんな生きているんだなあ、と。ちょっと考えさせられたりもしました。

それを、自分は男嫌いでありながら、みんなの気持ちを差配してまとめる伯爵夫人は、やはり知的で高貴なお方なんだな〜、と変に感心したりもして。

自分がちょっとだけその場に参加している感じも、新鮮で面白かった。こういう企画、またあったら行ってもいいかな、と思いましてよ。

特命すみれリサーチ2

超絶面白い。

開局9年にして、私の心をわし掴みにする番組が誕生!

今だったらありえない、昔あった演出、ということで、
1.プールに入る→これは知ってた。昭和3年、岸田辰也作品。ほかにもあった気がする…
2.アイスショウ(演出っていうか、アイスショウにジェンヌが出演してたってことね)→1956年から4年ぐらい。これは知らなかった!! ねんざしそうで怖いじゃん!

しかもすごいのが、当時の関係者にお話を聞きに行くこと。アイスショウに出てたという近衛真理さんって、けっこうなスターさんよね? アイスショウで「亀」の役やってるよ、かわいー。近衛さん、たくさん写真持ってきてくださったのに、ちょっとしかうつらなかったよ、もっと見せて~。

強いていえば、当時の社会状況と絡めて、水泳やアイスショウがどんな位置づけだったのかも知りたかった。あと、せっかくあの名番組『特命リサーチ』をパクるなら、やっぱり所長がいるんじゃないかな~? 30分ぐらいの番組にしてくれたって全然かまわない!

つくづく、第1回目を録画しそこねたのが悔やまれます。。。各地にあった宝塚の劇場を取り上げたらしい。名古屋、横浜、京都…あとどこにあったのかな。はやくも再放送希望。

しかもこれ、特に学者さんとかライターさんの名前が出てこない。ってことは、池田文庫の協力だけってこと? いいなあ、やっぱり池田文庫に転職したいわ。

私もネタを応募してみようかな。

たとえば…、高声低声がつまらなくなったのはいつからですか? →そりゃダメだろー。現体制を批判しちゃダメだろー。

たとえば…。初のコンビ萌えは誰と誰ですか? →これもダメだろー。そんな裏の見方は求められてないよね。

たとえば…。昔は終演後の生徒と観劇後のお客さんが同じお風呂に入ってたってほんとですか? →うーん、すみれコードにひっかかるんだろうなあ。

やっぱりこう、、、「宝塚ってやっぱりすごいですね!」「今も昔もタカラジェンヌは頑張りやさんですね!」と、宝塚の繁栄とジェンヌの美徳を裏付けるようなネタじゃないといけないんだよね。きっと。

まともなネタを思いついたら送るので、今後も期待しております、スカステさん!

好色一代男(御園座 8/6 12:00) [観劇メモ(ヅカ以外)]

この手の商業演劇(明治座とかでやってる、じじばば向け)のまったりさにはそこそこ慣れたつもりだったけど、どうにもまったりしすぎていて…。作・演出の岡本さとるって『愛、時をこえて関ヶ原異聞』の人か、どうりで…。

西鶴の『好色一代男』は学生のときかじっただけで、ぜんぜん覚えていません。原作は何十人も女の人が出てくるよね? 市川雷蔵の映画はどうなんだろう? このお芝居は5人ぐらいかな、ちゃんと描かれているのは。面白いのは、幻の女として竹下景子が世之介にいろいろと、恋とは何か、色事とは何か、を問いかける趣向。この幻の女の正体は誰か、というのがオチ。まあ、途中でわかっちゃうんだけども(一応ネタバレなので伏せる)、そこそこ現代的なオチになっているのがミソ。

このオチに向けて、世之介がこれまでの遊び人人生を振り返る、という回想仕立てになっているんだけど、それも全然洗練されていなくて。オチに向かって、もっともっとメリハリをつけることができるだろうになあ。暗転につぐ暗転、恋とは何かって、さっき言ってたことと違うやん、んー? って感じで進んでいくので、うとうと…。

一度すごく長い暗転があったけど、本水を使う装置をセットするためだったらしい。やっぱりそういうセットは目が覚めるね。一方、花道は何回も使いすぎてて、ありがたみがなかった。

主役の片岡愛之助はいわゆる甘い顔で、遊び人ぽい感じが好色一代男にぴったり。描かれる女性のうち、最初に登場するのはなんと、愛原実花。「誰だ、あの美人は」と思ったら、みなこだったよ(驚)。着物が似合うねえ、小顔だねえ。夢二の絵に出てくる女性のような等身。せりふ回しなんかもうまいし、活躍してほしいですな。二番目に出てくるのは、なんと、あひちゃん(遼河はるひ)。女医さんの役で、相変わらず芝居は下手なんだけど、女医さんて役には合ってた。あと途中で幽霊の役もやってて、あの声が妙に合ってた。リカちゃん(紫吹淳)は花魁の役。高い下駄?履いて、花道を花魁道中するのが、静かな迫力があって良かった。花道近くの席だったので、生足見れてラッキー。武家の出で落ちぶれて遊女になったという役の悲しい色気も出てた。でもちょっとまだこなれていない様子。コンサートから一週間たってないもんねえ。(あと、みなこもリカちゃんも、お歯黒が怖かった。無理に時代考証厳密にしなくてもいいのでは。)

私が気に入ったのは、お父さん役の上村吉弥!! 高い鼻といい、白目の感じといい、まるで汐美真帆さんじゃありませんか! すてきすてき〜。芝居がびしっとしまるし、今日の収穫はこの人。ひたすら目をはあとにして観てました。っと調べたら、女形なんですか? うっそー、あんなにすてきなおじさまなのにいいい。

世之介の子分の人(桂雀雀)と、やくざの親分の人(我善導)が、コミカルな部分を背負っていて、どちらもうまかった。こういう、やや太めで三枚目ポジションって、商業演劇で定番だよね(ゾロのガルシアとか)。あと、二枚目のライバルってのも定番でそれは原田龍二。水戸黄門の助さんネタもやってて、客席はやっぱりテレビで見たことある人が出てるのがうれしい様子。墓荒らしのおばあさん(田根楽子)がうまかったなあ。やくざのおかみさん(誰だ?まさか佳那晃子?)と、若い尼さん(海老瀬はな)が下手だったのが残念。商業演劇って、うまい人と下手な人とがふつーに混在しているのが不思議。って、タカラヅカがまさにそうだな。竹下景子はあの年ですごい美人オーラ。うーん、あやかりたい。やきもち焼きの「お捨て」という役の人は、上手いわけじゃないんだけど発声がすこぶるよかった。守田菜生というのか…えええっっ、いーちゃんさん(寿ひずる)の娘なのか!! 

安寿ミラ ダンスアクト FEMALE vo.11(新宿BLAZE 8/5 18:00) [観劇メモ(ヅカ以外)]

ヤンさん、かっけぇぇぇぇぇ!! 小柄なのに大きく見える! 一挙手一投足から目が離せない! 決めるところはびしっと決めて、けだるいところはびしっとけだるく(なんだそれ)、細いのに全身筋肉で。大人ー、かっこよすぎー。…映像では散々見てたけど、ひょっとして私、生ヤンさん初体験!?

前半はフランス映画のイメージで、ヤンさんが女優さん、佐藤洋介が男優で、楽屋入り?するところから始まる。二人の会話を、フランス語のアテレコにしてるのがセンスいい。真波そらちゃんがヤンさんファンで、サインを求めてキャピキャピしている様子が、等身大って感じでとてもかわいい。で、映画?の中のシーンということでいろいろな、大人の男女の場面が続くんだけど、もー、どれもかっこいい。「so in love」のフラメンコっぽいアレンジとか、もちろんタンゴ、煙草吸いながらのダンス…。

後半は、キャンドルを舞台上に置いて、震災の追悼から希望へ、というストーリーなのかな。ここでそらちゃんが歌った『ロジェ』の歌が、なぜかしっくり来て、ハリー信者である私は歌詞深読みして思わず涙。最後の「smile」は、照明の使い方もすてきで、小さな光がヤンさんの体に集まってきて、それをこっちに投げてくれるような動作で終わってた(たぶん)。なんだか泣ける。

この人の振り付けは、曲の流れにすごく合わせてるんだね。だから目と耳の一体感が味わえて、心地いい。それに、ちゃんと歌詞の意味にあってる。外国語であっても。

それに、ダンスと振り付けだけじゃなく、構成や演出もセンスいいの。間の取り方、場面の転換、照明、衣装…。そのうえ、真波そらへの宛書きもぴったりだし。これさあ、全部ヤンさんがやってるわけだよね? すごくね? すごい才能じゃない? もういっそ、タカラヅカのショー一本作ってもらっちゃっても、いいんじゃない? 大浦みずきを生で観たとき、「神だ!」と思ったけど、安寿ミラは人間国宝だわよ。

しかも、あのツンデレ風味。ちょっと笑ってくれると、めちゃめちゃうれしい気がする。ファンになったらどっぷりはまりそうだなあ〜。

真波さんは、等身大の役は元気でとってもかわいく。スーツでの男役は、大人の女に最近雇われた運転手です、みたいな風情で初々しく(現役のときはあんなに完成されてたのに、今またこうして卒業生と一緒だと、初々しく見えるんだよねえ)、そして赤いドレスはちょっと肩幅広すぎて…大変なことになってました(笑)。

佐藤洋介さんてのは、こないだsky stageの『we love dancing』って番組で名倉加代子先生の弟子として登場してた人だよね? すげー大きくて筋肉もりもりで、なのになめらか〜なダンスなの。っていうか、なめらかに踊るにはあれだけの筋肉が必要なんだろうなあ。この人のソロで、疲れた男が椅子の上でぐだぐだする場面がすごく面白かった。軽々とヤンさんをリフトするのも、見ていて気持ちいい。

いいもの見せてもらいました。こんなにすごいものを作っている人が、いるんだなあ。ただただヤンさんにひれ伏す1時間半でありました。